Need Help?

News

ニュース

2024.07.10

「地域産業活性化プロジェクトⅠ(京の老舗と不易流行)」で老舗企業を訪問 (訪問日:6月27日)

 今年度の「地域産業活性化プロジェクトⅠ(京の老舗と不易流行)」[担当:辻田 素子 教授]では、江戸時代から続く創業約300年の菓子司「鍵善良房」を取り上げ、講義や現場調査を進めています。現実の経済社会を担う老舗企業の実態に迫り、講義や現場調査を通じ、受講生が見出した課題や対応策などをとりまとめ、最終的に一般向け書籍として刊行します。
 今回は「鍵善良房」の取引先である「藤澤萬華堂」を訪問し、同社社長 藤澤 欣也 様、専務 藤澤 哲也 様にお話しを伺いました。
 「藤澤萬華堂」は、企業理念に「不易流行」(いつまでも変わることのない本質を忘れずに、新しい変化を取り入れる)を掲げ、「鍵善良房」をはじめ、有名菓子司、料亭の掛け紙や包装紙の印刷、各種包装資材関連の販売などを行う老舗企業です。
 同社は、印刷に関する業務全体をコーディネートする商社的存在で、掛け紙や包装資材の印刷方法や形状にあわせ、市内の適所、即ち印刷会社へ協力を依頼されています。
また、社内には有名菓子司や料亭の掛け紙、包装紙が所狭しと保管されており、“在庫管理”をも担う点は、老舗同士、信用と信頼関係があってはじめて成り立つものであると実感しました。
 続いて、連綿と続く「藤澤萬華堂」の歴史に、デザインの面から新たな風を吹き込む京都モトイデザイン社長 浅田 雅子 様、デザイナー 岩橋 美穂 様より、事業内容やコンセプト、手がけたデザイン(神戸プリンの包装など)等についてご説明いただきました。
 後半では、協力会社のひとつである「古谷印刷」をご紹介いただき、生産現場を見学させていただきました。100年近く現役で稼働している印刷機には、掛け紙のデザインにグラデーションを加えるよう独自のカスタマイズが施され、小気味よいリズムとともに和菓子の外装を彩る掛け紙が印刷されていました。
 多くの菓子司の掛け紙や包装紙、手提げの紙袋などを手掛ける「藤澤萬華堂」、みなさんも身近なところで手にしていることでしょう。


「藤澤萬華堂」様にて





「古谷印刷」様にて