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2024.11.06

政策実践・探究演習(国内)洲本プロジェクト 第4回フィールドワークを実施【政策学部】

 2024年10月19~20日、政策実践・探究演習(国内)洲本プロジェクトの2024年度第4回フィールドワークに学部生16名、石倉研准教授、櫻井あかね実践型教育助手が参加しました。


【千草竹原班】

■10月19日

 学生の提案で秋にイベントを開く予定で進めてきましたが、前回7月のフィールドワークで住民の方と話した結果、よりニーズに即した企画へ修正することにしました。

 新しい企画は、集落のアーカイブ制作です。千草竹原における洲本プロジェクトの活動は11年目になり、長い歴史があります。先輩らが作った成果物も多く、必要な情報を把握することが大変になってきました。一方、千草竹原に移住した人や継業した若い人に必要な集落の歴史や域学連携の成り立ちが、文字として記録されていないという課題もあります。

 そこで、洲本プロジェクトの後輩や千草竹原の若手が引き継ぐことを目的に、Web上にアーカイブをつくることにしました。今回のフィールドワークでは、写真撮影と住民の皆さんへのインタビューを行いました。

 1日目は、集落のすぐ下にある、昭和39年に竣工された洲本市上水道貯水池(竹原ダム)を見に行きました。そのあと千草竹原の集会所に戻り、元洲本市地域おこし協力隊員で現在は千草竹原に住む小林さんに話を伺いました。


洲本市上水道貯水池の入口


小林さんへのインタビュー


■10月20日

 翌日は朝9時からロングトレイルの入口まで行き、山道をすこし歩いてみました。千草竹原で活動を続ける近畿大学の取り組みを理解し、インタビューに役立てるためです。そのあと千草竹原の集会所に戻り、午前と午後にわけて住民の皆さんから話を伺いました。個人の来し方、これまで取り組んだこと、これから挑戦したいことなどを聞き、普段とは違う切り口に話が盛り上がり、笑いがあふれるシーンも。
 最後に、千草竹原ホームページの編集画面を見ながら、集落のアーカイブ記事をどのように入力するか打ち合わせました。


住民の方へのインタビュー


集落のアーカイブ制作について打ち合わせ


【塔下班】

■10月19日

 塔下班は8月の竹イベントを終え、残りの期間は洲本や塔下地域をPRできるような双六作成の企画を検討しています。洲本市内にどのような資源があるかを確認するため、洲本城、大浜海水浴場、レトロこみちなど、洲本市内の散策を行いました。市役所の高橋さんに案内してもらいながら、洲本の歴史や特徴などについて、理解を深めました。当初は、塔下新池周辺の草刈りを手伝う予定でしたが、雨のため予定を変更してのフィールドワーク実施となりました。


洲本城から市内の説明を受ける


レトロこみちの散策


■10月20日

 午前中は、塔下新池田主(たず)である毛笠さんの農作業のお手伝いです。玉ねぎ栽培に使用するネットの洗浄・片付けを行った後は、法面の草刈機であるスパイダーモアーを使った草刈りについて教えてもらいました。前日とは異なり、天気に恵まれた中での作業となりました。


玉ねぎのネットを片付ける


玉ねぎのネットの洗浄


 午後は、前日に引き続き洲本市内の散策を行いました。普段のフィールドワークでは行く機会のない地域の場所を訪れながら、どのような地域資源があるのかを確認しました。今回得られた知見を活かして、今後双六企画を進めていく予定です。


【企業連携班】

■10月19日

 企業連携班では、放置竹林の課題に対応するため、幅広く竹を活用する方法を検討中です。今回のフィールドワークでは、竹を使ったランプシェードと幼竹メンマのアレンジレシピを試作しました。

 1日目は、シェード部分を構成する和紙を用意するため、和紙工房松鹿さんにて紙漉(す)きを行いました。思い思いの着色や装飾を施しながら、一連の和紙づくりを体験することができました。今後は幼竹の皮を使って紙漉きに取り組む予定です。


紙漉きにチャレンジ


和紙に装飾を施す


■10月20日

 2日目は、ランプシェードの骨組み部分を竹を使って作成しました。作成にあたって、あわじ里山プロジェクトの辻さん、大同印刷株式会社の大西さんに工具の使い方や竹の扱い方など多くのアドバイスをいただきました。
 「破竹の勢い」という慣用句があるように、簡単には折れない竹の性質は曲線を形成しづらく、熱を加えたり、細く割ったり、剥いでみたりして、試行錯誤しながら作りました。出来上がった骨組み部分に、前日に作成した和紙を貼り付けますが、これもまた難しい。なかなか思い通りに加工できず、完成は持ち越しとなった人もいました。竹の加工や和紙の貼り付けなどの課題が浮き彫りとなりましたが、12月にこれらの知見を活かして再びランプシェードづくりにチャレンジします。


竹の加工に悪戦苦闘


幼竹メンマを使ったアレンジレシピ


 お昼ごはんには、乾燥メンマを使っておつまみやデザートなど、アレンジレシピ4品を試作しました。引き続き「メンマ」に代わる名称を考えながら、商品開発に取り組んでいきます。