2024.12.01
藤田 早苗氏による講演会を開催【法学部】
法学講演会-国際社会からみた日本の人権
2024年11月15日(金)に、国際人権法の専門家であり、アカデミックアクティビストとして活躍される藤田早苗先生(エセックス大学人権センターフェロー)をお招きして、国際社会からみた日本の人権についてお話いただきました。
講演は、まず沖縄戦において、あるガマでは、住民が集団自決をする一方、あるガマでは、偶然にも米国帰りの住民がいたことから、一人の犠牲者も出すこともなかった、というお話から始まりました。米国帰りの住民が、米軍は国際法に従って行動するため非戦闘員を殺さないことを知っていたことから、自決しようとする人々を説得した、とのことでした。このエピソードに始まり、今回の講演全体を通して、いかに私たちの人権に対する考え方が不十分であったか、また幼い頃からの教育が大切か、とりわけ「国際レベルでの人権教育」の重要性について、認識を新たにすることができました。
参加した学生さんからは「世界と日本の人権への考え方がここまで違うことに衝撃を受けました。」「日本人の人権に対する意識と世界の子供たちの人権に対する意識の差が明白であったこと、人権は思いやりではなく、政府に要求する権利であること等、多くのことを学びました。」「海外では、子どもたちに人権の価値や本質を小さい頃からしっかりと教育する体制があることを見て、日本も根っこから変わらないといけないと感じました。」等の感想が多数寄せられました。
なお、本講演会の開催にあたっては、法学部3回生(若林ゼミ)の山下桃花さんと中村理紗子さんが当日の司会進行だけではなく、藤田早苗先生のご著書『武器としての国際人権』を参考に、事前の準備等(フライヤーや参加希望者へのアンケートフォームの作成や諸連絡等)にも奔走してくれました。
貴重な機会をありがとうございました。