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2024.12.23

「食と農のゼミ」フィールドワークで経済学部卒業生が経営する農園を訪問

圃場で生姜を示しながら説明される白井氏


カフェで質疑応答を行う白井氏と学生


経済学部「食と農のゼミ」(西川芳昭教授)では、フィールドワークを行い、食べる人と作る人のより良い関係を学ぶことを通して持続可能な社会を考えています。
10月には学生がグループに分かれて、経済学部卒業生が経営する農園二か所を訪問しました。
1つは姫路市の白井潔氏の経営する白井ファームで、姫路の食文化を支える姫路生姜の保存栽培・有機農産物の消費者直接販売について実際に圃場を見学して栽培されている生姜を見るとともに、経営や消費者とのつながり、行政との関係についての質疑応答の時を持ちました。農地を守ることの大切さとともに、農業行政関係者に実際の農業を知らない人が多いことの問題、後継者がいないため集落内の預かっている農地を次の世代に引き継ぐことの難しさなど、具体的なお話に学生たちは卒業研究の課題発見の時となりました。


園地管理について講義する松坂氏

2つ目は、国際経済学科を卒業後故郷の和歌山県有田川町に戻られた松坂信也氏が経営するまつさか農園を訪問しました。温州ミカンを中心にかんきつ栽培を行い、BtoBおよびポケマルを利用した消費者への直接販売を行う経営の在り方について説明を受けるとともに、実際に園地を訪問し、中山間地の農地管理、農業と農の関係、の活かし方など具体的にお話を伺いました。
「みかんを売ってるのではなく、食べてくれる人たちのみかんを使った時間・空間づくりの道具を提供している」という言葉や、ポケマルで販売するボックスの中に入れるおすそ分け袋の話など、経営理念からその具体的手法まで学生にとって初めて気づく視点に具体的に聞くことが出来ました。さらには、集中豪雨で崩れた園地の復旧にかかる費用と売り上げの関係などを現場で聞くことで、机上の学習では実感できない気候変動問題の実際にも触れました。


みかんの収穫方法を説明する松坂氏

「食と農」のゼミの卒業生は京都府や兵庫県のJAを始めとして、食品・農業関係の企業・団体への就職が多く、今後も私たちの生活を支える「食と農」の経済学に興味のある学生に応えるプログラムを展開していきます。