2025.02.07
こと京都(京都市伏見区)を基礎演習で訪問 ―6次産業化の先進事例から多くのことを学ぶ―
基礎演習(細川ゼミ)では今学期、2社目の企業訪問を行いました(1社目は、12月11日に訪問したHILLTOP株式会社)。今回の訪問先は、こと京都株式会社です。同社は、九条ねぎに特化し、生産・加工・販売を行う農業生産法人です。生産(1次産業)×加工(2次産業)×販売(3次産業)=6次産業化の取り組みで全国的に注目を集めています。
当日は、同社の向島工場(京都市伏見区)を訪問しました(本社の所在地である横大路にも工場があります)。まず、刈り取ってきた九条ねぎをていねいに洗って、加工に向けて下作業をする様子を見せていただきました。この工場では、カットする前までの作業が行われています。
続いて、宮川光太郎さん(番頭執行役員)から同社の事業についてご講演いただきました。ゼミ生は事前に同社の事業について学習し、質問をお伝えしていましたので、これにもお答えいただきました。永戸久美子さん(総務人事部企画管理課長)からは、同社が進めている「NOUJINアカデミア」についての説明がありました。
当日は、同社が開発した「まん丸焼き」も試食させていただきました。鳴海多津男さん(営業部つなぐ課長)からは、この「まん丸焼き」にまつわる試行錯誤が紹介されました。
以下に、学生たちの感想を紹介します(一部抜粋)。
訪問する前までは、株式会社という名前だけど実際は農家と同じようなことをしていると思っていたが、一番の違いが生産の後の加工と販売であるとあらためてわかった。加工と販売を行うことによって自社で値決めをすることができるし、利益が増え、会社や社員の生活というものが安定していくと分かった。また、九条ネギ一本でやっておられるため、それに対する知識や専門性が高く、より成長しやすいと考えた。
宮川さんの講演で印象に残ったことは、地域との距離感です。震災が起こった地域や子供への寄り添いなどに力を入れていると感じました。伝統のある京野菜を廃れさせないためにも、後世の教育が鍵になっていくと考えます。
今回の訪問を通じて、私たちもこと京都さんとキッチンカーのような取り組みをしてみたいと思いました。大学在学中に自己成長を感じる機会をつくっていくチャンスにもなると考えました。
今回訪問した所は、ネギの洗浄や処理などを行う場でしたが、別の工程を行う工場にも訪問したいと思いました。
私はソースがあまり好きではなくて、特にお好み焼きが得意ではないのです。しかし、まんまる焼きはお好み焼きに似た料理でしたが、とても好きでした。特に、ソースを使わずに、九条ネギを使ったネギ油で味つけがされていたのが美味しかったです。
九条ネギの良さをより多くの人に伝えるうえで、単にネギを食べるのではなくて、ネギ油のように様々な使い方があるということを伝えて、それらを使った料理で、さらに九条ネギの良さを伝えていくのが良いのではと感じました。
担当者(細川)はこの間、経営学特別講義「我が社の経営と京都」に宮川さんをお招きしています。毎年、こと京都の経営が進化していく姿に感銘を受けて、学生たちにも同社の経営にふれる機会をと考えてきました。細川ゼミでは、2025年度前期には、こと京都と連携した実践的な学習ができないかと考えているところです。 (文責:細川孝)

宮川さんに講演いただいています

永戸さんに説明していただいています

同社が開発した「まん丸焼き」