2025.03.17
『團藤重光日記 1978-1981』(日本評論社、2025年)を出版
龍谷大学矯正・保護総合センターの團藤文庫研究プロジェクトが、團藤重光博士が遺した最も初期の日記を翻刻し、このほど出版いたしました。編著者は研究プロジェクトの代表を務めた畠山亮(龍谷大学法学部教授)と福島至(龍谷大学名誉教授・矯正・保護総合センター研究フェロー)です。翻刻には研究プロジェクトに所属する矯正・保護総合センター研究員15名が、協働してあたりました。
この日記が記された期間は、團藤重光が最高裁判事に在任中の時期にあたります。日記には、最高裁判事の日常が描かれており、最高裁判所での審理過程の一端をみることができます。実際、2023年4月にNHKで放映された「誰のための司法か〜團藤重光最高裁・事件ノート〜」において、日記の一部は資料として用いられ、大きな反響を呼んだところです。
また日記には、随所に内外の友人・知人とのやりとりが記録され、公私を問わない博士の多彩な交友関係が写し出されています。折に触れて、さまざまな出来事に対する團藤の所感も述べられています。日記は翻刻者による註記が充実しており、ひとつの読み物として楽しめますが、法学や政治学、歴史学、社会学、哲学などの学術研究資料としての価値があります。
https://www.nippyo.co.jp/shop/book/9465.html