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2018.02.14

第19回薬物依存回復支援者養成セミナーDARS in 京都・龍谷2018 開催 2/17龍谷大学深草キャンパス2/18龍谷大学セミナーハウスともいき荘

【本件のポイント】
・日本および世界の薬物問題とその対策についての最新の情報と理論を知ることができること。
・薬物問題の現場で依存症者の回復支援の現場で働く人たち(依存症者、家族、研究者、支援グループ、警察、保護観察官、麻薬取締官など)が立場を超えて、一堂に会して、意見を交換する回復支援者養成のための公開セミナーであること。
・当事者〈元薬物使用者〉がどのように薬物に向き合っているのか、回復支援者たちが彼らの回復をどのように支えようとしているのかを知ることができること。

【本件の概要】
薬物依存回復支援者セミナーDARSも、今回で19回目になります。これまで、国内は、北は北海道から南は沖縄まで、海外では韓国・ソウル・タイ・コーンケンなどで開催してきましたが、今回は、初心に戻って、京都・龍谷で薬物検査の効果的な使い方について考えることとしました。
従来、強制または任意の尿検査は、薬物事犯の捜査手段として用いられてきました。保護観察においても、遵守事項違反者の発見と再犯予防のための威嚇を目的とするランダム検査が行われていました。しかし、次第にその目的も、方法も変わっていき、現在は、定期検査によって、薬物を使用してないことを証明し、回復を奨励するための手段として用いられるようになっています。このような薬物検査の使用方法は、ポルトガルやスペインのようなハーム・リダクション※1の視点から、これを捉え直してみることにしました。 また、今回のセミナーでは、薬物健康チェックの最新メソッドである薬物検査を体験することができます。みなさま、奮ってご参加ください。
このセミナーは、科学技術振興機構(JST)社会技術研究開発センター(RISTEX)「安全な暮らしをつくる新しい公/私空間の構築」研究開発領域のプロジェクトとして行われています。

1.開催日時 2018年2月17日(土) 13:00~17:45
          2018年2月18日(日) 09:30~15:30

2.開催場所 17日(土)龍谷大学 深草キャンパス紫光館4階法廷教室
       18日(日)龍谷大学 セミナーハウスともいき荘

3.式次第
<1日目>2018年2月17日(土) 13:00~17:45
(1) 企画の趣旨(石塚 伸一・龍谷大学法学部教授)
・ラテンの国のハーム・リダクション(市川 岳仁 氏・三重ダルク)
・薬物検査の法的諸問題(高橋 洋平 氏・弁護士)
・薬物検査の意義と目的(尾田 真言 氏・アパリ)
・体験・薬物検査を体験してみましょう(尾田 真言 氏・アパリ)
(2) ハーム・リダクションと薬物検査
(3) 「薬物検査なんかこわくない」(近藤 恒夫 氏・日本DARC)
(4) 質疑・応答(参加者全員)
(5) まとめ

<2日目>2018年2月18日(日) 09:30~15:30
(1) “えんたく”~薬物検査の現状と課題~
      司会:丸山 泰弘 氏(立正大学)
   登壇予定者長:谷川 直実 氏(医療の現場から)
          生駒 貴弘 氏(保護観察の現場から)
          齋藤 仁  氏(警察~取締り~の現場から)
          蜂谷 嘉治 氏(警察~支援~の現場から)
          坂  厚志 氏(麻薬取締の現場から)
          加藤 武  氏(木津川ダルク~施設~の現場から)
          薬物検査経験者(当事者の立場から)

  =ランチ・ミーティング(ポスター・セッション)=

(2) コメント(ファースト・テーブル)
(3) 分かち合い~問題の共有~
(4) クロージング・セレモニー

4.会 費
参加費   2日とも参加:一般5,000円、学生2,500円 
      1日のみ参加:一般3,000円、学生1,500円
懇親会費:3,500円(2018年2月17日(土)18:00~20:00)
【参加申し込み】 https://peatix.com/event/341015
あらかじめ参加を申し込み、全プログラムに参加した方には、DARSの修了書を発行致します

5.主 催 
JST/RISTEX(社会技術研究開発事業)安全な暮らしをつくる新しい公/私空間の構築
 「多様化する嗜癖・嗜虐行動からの回復を支援するネットワークの構築」(ATA-net)研究代表・石塚伸一  (龍谷大学)

6.共 催 龍谷大学犯罪学研究センター/龍谷大学矯正・保護総合センター刑事司法未来プロジェクト

7.チラシ
案内チラシは犯罪学研究センターHPの当該記事よりダウンロードできます。
https://www.ryukoku.ac.jp/nc/event/entry-1440.html

8.補足
 ※1 ハームリダクション(Harm reduction): 薬物政策を新たな観点から考え直さなければならないという意図をもって使用される用語。「薬物使用に関するいかなる被害(Harm)を減らすこと(Reduction)を目的とする政策及びプログラム」を指す。その特徴は、法規制のみによって薬物問題に対処しようとした従来の方法の行き詰まりを認め、薬物「依存」という面にも目を向け、使用者やその家族を社会でどのように支えるべきか、というものである。法学の領域にとどまらず、福祉、経済、医学、地域、様々な面から従来の薬物政策に反省を迫り新たな政策やプログラムを提言する潮流を生み出した。先進諸国においては、イギリス・オランダ・スイス・ドイツ・オーストラリア・カナダなどは、国家政策としてハームリダクションプログラムが採用されている。参考文献として以下の論文をあげる。
古藤、嶋根、吉田、三砂『ハームリダクションと注射薬物使用:HIV/AIDSの時代に』
(国際保健医療、第21巻第3号、185頁~195頁、2006年)