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2025.06.16

過疎地のお寺の現状と求められる役割を考える研究セミナーを開催。-仏教文化を捉え直す機会に-

<6月18日(水)13:00より龍谷大学大宮キャンパスとZoomにてハイブリッド開催>


【本件のポイント】

  • 過疎が進む地方における諸宗寺院の取り組み事例や統廃合の現状を含む報告、研究者による理論分析を通して、仏教文化の現状と課題を捉え直す研究セミナーを開催
  • 地域で多様な活動を実践されている宗教者らを招き、2024年秋から「過疎地における伝道」や「震災復興」などのテーマごとに開催してきた研究セミナーの第5回目(全7回を予定)
  • 各地の文化を担ってきたお寺を軸に、地域の活性化、文化発信・創造の可能性を検討

 

【本件の概要】
 6月18日(水)13:00〜17:00、世界仏教文化研究センター基礎研究部門「過疎地伝導実践研究プロジェクト班」(研究代表者:葛野洋明・文学部特任教授)は、研究セミナー「過疎地のお寺とむきあう~“いま”と“これから”をみすえて~」を開催します。
 人口減少、超高齢化社会へと推移する今、各地方の過疎化が著しく、各地の特徴である行事や文化を担ってきた諸宗寺院の運営にも影響が及んでいます。しかしながら、各地に点在する寺院は独立した宗教法人であり、それぞれが個別に護持運営されてきたことから、人口減少・人口動態という共通の課題に直面しても、その課題の克服は各寺院が個別に対応する事柄として認識されるに過ぎませんでした。
 葛野教授が研究代表をつとめる共同研究班では、2024年度より各地の諸宗寺院をフィールドとし、個別の取り組み事例を分析・再構築することで、「過疎地(地方)における新たな伝道論」として広く提供することを目的に、研究セミナーを開催してきました。
 第5回目となる今回のセミナーでは、寺院の統廃合の現状を含む各地の事例報告や、研究者による分析・理論解説をふまえて、お寺の現状とその意義についての認識を新たにし、参加者とともに考える機会とします。
 

 

【参考イメージ】


 写真は、のどかな田園風景の中にある浄土真宗本願寺派 東光坊(広島県三次市作木町)。
 三次市の人口は、47,513人(2025年5月時点)で、1947年の95,766人をピークに減少傾向にある。
 今回ご登壇いただく東光坊住職の坂原英見氏が実施している「ふるさと法要」は、ふるさととの御縁を活性化させるきっかけ作りの場。作木町にゆかりのある方々に広く呼びかけて、都市部での出張法要や仏事相談などを行っている。

【本企画にあたって】
葛野 洋明(かどの ひろあき)特任教授(本学文学部 実践真宗学研究科)
(専門:真宗学・伝道学・国際伝道)
 「私は実践真宗学を研究し、特に宗教者の宗教実践分野について研究を進めてきました。この分野は宗教者個人の伝道や活動をはじめ、寺院の活動や地域社会における公益性の発揮なども研究範囲としています。
 これまでの研究セミナーでは、各地の寺院の先駆的な取り組みを報告いただいてきました。地域の生活と密接に関わるお寺には多様な側面があるため、有する課題やアプローチも多種多様です。研究メンバーや参加者の皆様と、実践と分析とを架橋しながら理論的にも深めていきたいと考えています。」


【イベントの概要】

名称:研究セミナー「過疎地のお寺とむきあう~“いま”と“これから”をみすえて~」
日時:2025年6月18日(水)13:00~17:00 
会場:龍谷大学大宮キャンパス 西黌(せいこう)2F 大会議室 ※Zoom併用
   (京都市下京区七条通大宮東入大工町125-1)
主催:世界仏教文化研究センター(基礎研究部門「過疎地伝導実践研究プロジェクト」)
   ※参加無料・一般参加歓迎・申し込み不要(オンライン参加希望者は要問い合わせ)
   問い合わせ先:rcwbc.kiso@gmail.com ※6月16日(月)17時まで受付

 

【プログラム・登壇者】※各所要時間は変更となる場合があります。
時刻         概要      講師・テーマ等
13:00-13:10    開会挨拶    司会より講師紹介
13:10-13:50    発表①    

                            講題:「妙心寺派における不活動法人対策—合併・解散への取り組み—」
       講師:久司 宗浩 氏(臨済宗妙心寺派 宗門活性化推進局 顧問)
13:50-14:30    発表②    

                            講題:「家族とふるさとを結ぶ寺院の役割とその限界」
       講師:中條 暁仁 氏(静岡大学 教育学部 准教授)
14:40-14:50    休憩    
14:50-15:30    発表③  

                            講題:「ふるさと法要の実践」
       講師:坂原 英見 氏(浄土真宗本願寺派 東光坊住職)
15:30-16:10 発表④    

                            講題:「地域の人たちにとってのお寺」
       講師:猪瀬 優理 氏(龍谷大学 社会学部 教授)
16:10-16:50   ディスカッション    各講師および参加者を交えた全体討論
16:50-17:00    閉会挨拶    司会より総括

 

◎司会・ファシリテーター:
     那須 公昭 氏(世界仏教文化研究センター客員研究員・

                                                                         浄土真宗本願寺派総合研究所上級研究員)

 

研究セミナー・担当教員の取材を希望される場合は、下記問い合わせ先までご連絡ください。

 


問い合わせ先:龍谷大学 世界仏教文化研究センター
Tel 075-343-3458 cswbc2@ad.ryukoku.ac.jp  https://rcwbc.ryukoku.ac.jp/