Need Help?

News

ニュース

2025.07.25

NOUJINアカデミア(こと京都)での3か月間の学びを「振り返り」【経営学部】

 細川ゼミ(基礎演習、2年)では今学期、こと京都(農業生産法人)が取り組む「NOUJINアカデミア」と連携して、4月30日以降、毎週水曜日にキッチンカーの販売、商品開発などに取り組んできました。7月23日はその最後の日となりましたので、販売に先立って教室で「振り返り」を行いました。


「振り返り」の際の板書(汚い!!)

 当日は、こと京都の永戸久美子・総務人事部企画管理課課長にもお越しいただきました。ゼミ生が事前に提出したレポートにもとづき約3か月の学びを振り返る機会となりました。大学での「NOUJINアカデミア」の実施は初めてということもあり、試行錯誤を繰り返してきましたが、大きな成果をあげることができたことを確認できたように思います。


「振り返り」の様子(1)


「振り返り」の様子(2)


 以下に、学生の感想を紹介します(レポートの一部です)。

  活動の初期には、こと京都様の本社を訪問し、企業理念や商品のこだわり、流通の仕組みなどを学びました。特に印象的だったのは、「値決めは経営」という言葉です。単に生産されたものを売るのではなく、農業(一次産業)・加工(二次産業)・販売(三次産業)の六次産業化とし、価値をどう生み出し、どう届けるか、までを含めて経営と考える姿勢に刺激を受けました。自社で価格を決定することで、商品の価値や経営方針を明確に打ち出す姿勢に、強いこだわりを感じました。  私たちもその価値を理解したうえで販売に取り組む必要があると実感しました。
 販売期間には、企業の方々から価格設定や利益構造について基本的な知識を教えていただきました。原価や人件費、売上目標など、学生生活ではなかなか触れることのない視点に触れ、ビジネスの現実を肌で感じることができました。限られた予算内で商品を提供する工夫を重ねるとともに、大学生の立場から「買いたい」と思ってもらえるような味やボリューム、価格設定を意識しました。さらに、ウェルカムボードのデザインや販売時の動線・役割分担など、現場運営にも力を入れました。販売当日は完売には至りませんでしたが、実際にお客様と対面しながら商品を提供することで、反応やニーズを直接感じることができました。
 このゼミ活動を通じて、「商品を売る」という行為の裏には、企画・運営・価格設定・顧客対応など多くの要素が密接に関わっていることを学びました。企業との連携は、知識の習得にとどまらず、実践を通じた気づきと成長がありました。今後も、学びを社会とつなげる姿勢を大切にしながら、より広い視野で物事に取り組んでいきたいと思います。

 意見交換の際には、学生から「普段の授業では学べないことを学べた」「また機会があれば取り組んでみたい」などという感想が相次ぎました。とりわけ商品開発については、得難い経験であったことが共有されたようです。後期から始める演習(基礎演習は今学期で終わりますので、学生はそれぞれが希望する演習に所属します)で、学生たちはこの経験を生かしていっそう学びを深めてくれるものと思います。
 貴重な機会を与えていただいた、こと京都の皆様、とりわけ毎回、キッチンカー内での調理作業を担っていただいた鳴海多津男・営業部つなぐ課課長に厚く御礼申し上げます。      (文責:細川孝)


「また食べたい」(7月)との声をいただいた「厚揚げ丼」のウェルカムボード


1月に試食して、ここから始まった「まんまる焼」のウェルカムボード


学生たちが考えた「まぜそば」のウェルカムボード