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2025.08.27

「政策実践・探究演習(国内)」サスティナブルツーリズムに関する研修会の実施~南丹プロジェクト活動報告~【政策学部】

 2025年度の南丹プロジェクトは、南丹市日吉町世木地域、南丹市園部町西本梅地域の2つのフィールドに班を分けて活動しています。今回は日吉町世木地域を担当している班のフィールドワークについて報告します。

 2025年8月17日(土)、京都府南丹市日吉町殿田にある活力倍増センターにて研修会「水俣『村丸ごと博物館』に学ぶ世木の里サスティナブルツーリズム」を開催しました(共催:龍谷大学政策学部「南丹プロジェクト」・世木地域振興会・世木の里サステナブルツーリズム研究会)。研修会の講師には、熊本県水俣市から沢畑亨氏(久木野ふるさとセンター愛林館館長)をお招きしました。世木地域内外から50名ほどの参加があり、大盛況となりました。当日は学生9人と教員2名が参加しました。

 これまで南丹プロジェクトと世木地域は「世木ツーリズムMAP」や納豆餅のフレーバー開発、「日良し米」の商品化をはじめとする内発的発展型の地域づくりに取り組んできました。しかし本当に地域が元気になるためには、地域のみなさんが主導して取り組みを深化させていく必要があります。そのためには、多様な地域資源をつなぎ合わせ、経済的にも、社会的にも、環境的にも持続可能な地域にするための事業を担う主体の形成が不可欠です。このたび、そのような事業主体の構築とビジネスモデルの検討を行う「世木の里サステナブルツーリズム研究会」が地域主導で発足しました。もちろんこの南丹プロジェクトも、この研究会の重要なパートナーとして位置づけられています。
 今回の研修会は研究会の地域へのお披露目と、今後に向けた決意を示すために開催されました。

 初めに、南丹プロジェクトの受講生から、2021年度に世木地域と連携を始めてから現在に至るまでの活動経緯・内容とその成果について説明しました。


これまでの活動内容を説明する学生

 次に、地元の研究会メンバーからの、世木の里サステナブルツーリズムの概要説明を受けて、講師の沢畑亨氏から「森と棚田の里山で行われるエコロジーな村おこし」と題してユーモアを交えた素晴らしいお話を伺いました。


講演する沢畑氏

 沢畑氏のお話の中で特に印象に残ったのは、事業に必要な3要素「使命感」、「達成感」、「利益」があるということです。事業主催者と参加者がこの3要素をバランスよく保つことが事業継続のコツなのだそうです。講演のあとの質疑応答では、域振興事業に地域社会がどのように関わっていけばよいのか、など様々な質問が出されました。

 今回の研修会を通じ、南丹プロジェクトと世木地域振興会が取り組むサステナブルツーリズムについて、地域の方々に知っていただくことができました。また、沢畑氏がお話してくださった、里山を持続可能な体制にするための考え方や活動展開へのヒントやノウハウを学ぶことができました。

(記事執筆協力 政策学部3回生 鍋島孝輔)