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2018.04.20

ファイテン株式会社と提携したマーケティングを学ぶ授業を実施~国際文化実践プログラムII 「『京都を魅せる』マーケティングとブランディング実践」報告~(国際学部)

2017年9月から2018年1月にかけて、国際文化学科2年次の必修科目「国際文化実践プログラムII」の1つとして、「『京都を魅せる』~マーケティングとブランディング実践」(担当教員:八幡耕一)が実施されました。
この授業は、健康・スポーツ関連商品を製造・販売するファイテン株式会社(本社所在地:京都市中京区)の協力を得て、同社が販売中の基礎化粧品『京のおしろい落とし』シリーズを題材に、京都の魅力を活用したマーケティングとブランディングを同社社員と一緒に立案するものです。


今回の授業でマーケティングおよびブランディングの題材としたファイテン社の基礎化粧品『京のおしろい落とし』シリーズ

授業のねらいは、①マーケティングとブランディングに関する基礎的な事項を学ぶ、②一般消費者に対して、商品を認知してもらい、購入してもらうまでのコミュニケーションのあり方、その難しさや奥深さを体感的に理解すること、そして③企業で働くことの意味(広義の企業文化)、京都に関連した商品を扱うことから、京文化についての知識を得ることの3点にありました。
国際文化学科から選ばれた15人の学生は、授業初回にファイテン株式会社の本社を訪問。当初は緊張した雰囲気でしたが、ファイテン社の皆様の親身なサポートのおかげで、また、主たる担当社員の方が旧国際文化学部を5年前に卒業した龍谷大学の先輩だったこともあり、初回授業が終わる頃には和やかな雰囲気になっていきました。
今回題材とした基礎化粧品『京のおしろい落とし』は、京都の芸舞妓の「肌荒れの悩み」の解消をきっかけに生まれたものです。そのため京都の五大花街の1つ、宮川町(京都市東山区)のお茶屋に実際に足を運んだり、受講者と同年代の本物の芸妓さんとお話ししたりする機会をいただけるなど、国際文化実践プログラムならではの貴重な機会となりました。


『京のおしろい落とし』誕生のきっかけとなった京都の花街・宮川町のお茶屋さんで話を聞く学生たち。


まずは商品について、開発の背景、コンセプト、
現状の課題などについて学ぶ。
(ファイテン本社講習会場にて)

授業が本格的に始まってからは、担当教員のほか、ファイテン社の皆様のアドバイスを受けながら、自分たちと同じ大学生世代をターゲットに、『京のおしろい落とし』をいかに認知し、手に取ってもらい、購入してもらうかについて頭を悩ませてきました。学生は3人ずつのチームに分かれ、それぞれの提案の根拠を固めるべく、入学以来、他の授業で学んだ知識や研究方法も駆使しながら、調査やアンケートなどを繰り返していきました。
 苦労しながらも試行錯誤を経て、いよいよ授業最終日。受講者たちは緊張の面持ちでファイテン社の本社講堂に再び集まりました。代表取締役の平田社長をはじめ、経営幹部がずらりと並ぶ前で、各チームがこれまでの成果をプレゼンテーションしました。どのチームも、できるだけ焦点を絞り、根拠を提示しながら大学生ならではの視点で提案をすることができました。提案内容の例としては、大学生の美意識や懐事情を考慮した新たなパッケージやキャッチフレーズ、販売促進イベント、SNSの効果的な活用方法などがありました。


企画内容についてファイテン社員の方からアドバイスを受ける学生たち。
(手前の女性社員は国際文化学部の卒業生!)


授業最終日には、ファイテン株式会社の平田社長をはじめ、経営幹部の前で緊張の成果発表をおこなった。

 多くの学生にとって、企業の第一線で働く社会人との交流は「未知との遭遇」でしたが、マーケティングとは何か、費用と利益のバランスといった点だけでなく、企業で働くことの意義、芸舞妓に象徴される京文化など、教室だけでは学べない様々なことを体感的に理解する貴重な経験となりました。あっという間の15週間でしたが、授業最終日に緊張しながらも堂々とプレゼンテーションする姿は、受講者それぞれの成長を確実に感じさせるものでした。
 ファイテン株式会社の皆様、貴重な機会を提供いただき有難うございました。

(文責:八幡)

※写真=ファイテン株式会社提供

国際文化実践プログラム:http://www.world.ryukoku.ac.jp/department/intercultural/program.html
京のおしろい落とし:http://www.kyono-oshiroiotoshi.com/