2025.09.26
政策実践・探求演習(国内)南丹プロジェクトが夏季合宿を実施【政策学部】
2025年度の南丹プロジェクトは、南丹市日吉町世木地域、南丹市園部町西本梅地域の2つのフィールドに班を分けて活動しています。今回は9月20日(土)〜21日(日)、京都府南丹市園部町西本梅地域と日吉町世木地域で実施した合宿について報告します。
合宿には学生20人と教員2名が参加しました。以下、当日の流れに沿って報告します。
1日目
朝9時に龍谷大学からバスで出発。連携先の西本梅地域振興会の活動拠点である「あかまつの丘西本梅」(京都府南丹市園部町南八田中山17)に行き、そこで地域の方と合流しました。その後、地域の方所有の山に入り、散策させていただきました。散策のポイントは、管理されている山とされていない山の違いを実感すること。第二次大戦後に植樹されたスギ・ヒノキを定期的に間伐しないと、薄暗く下草も生えない環境になってしまいます。このような環境では幹も細いままで収益も出すことができません。
一方、適切に管理された山林は太い幹の真っ直ぐな樹木が整然と林立し、地面まで日光が届く明るい環境であることを実感できました。
昼食後、山の利活用に関するワークショップを地域の皆さんと行い、充実した時間を過ごすことができました。地元の皆さんの山での小さい頃の体験や、当日の山散策を振り返って、西本梅地域でどんなことができるのか、想像をふくらませるよい機会となりました。学生からは突拍子のない意見もたくさん挙がりましたが、地域の方が受け入れてくださり、とても充実した時間となりました。
夕方からはバスで南丹市日吉町世木地域へ移動して、BBQで世木地域振興会の皆さんとの交流を楽しんだのち、前期の進捗報告と今後に向けたミーティングを行いました。
2日目
2日目は朝9時から日吉町生畑(きはた)にある「日良し米」の圃場に集合し、学生が5月に植えた稲の収穫と、高稲木への稲木掛けを行いました。「日良し米」は2023年度に学生と地域が共同開発したお米。低農薬、微生物農法を用い、山間のきれいで冷たい水で育ったお米を伝統的な高稲木で天日干したブランド米です。
バインダーという機械で稲を刈り、結束された稲の束を拾って稲木に掛けていきました。
3時間ほどで稲刈り作業が完了! 1ヶ月ほど天日干ししたあと脱穀します。お米は地元のマルシェや龍谷大学などで販売を計画しています。
昼食後、合宿最後のプログラム、納豆餅試作・試食ワークショップを実施しました。南丹プロジェクトは昨年度から、世木地域の伝統食である「納豆餅」の新フレーバーの開発を行っています。今回新たに学生が考案したのは4種類(大葉味噌、胡麻さつまいも、ちりめん山椒、鰹わさび)の納豆餅です。午後のWSで参加者は試食しながら、それぞれの分量や風味などについて改善案を出し合いました。学生の評判が最もよかったのは、そのとき即興で生まれた、地場産の梅干しを使った「ウメ鰹」味でした。
この二日間における学びや地域の皆さんとの交流を通して、この合宿がとても貴重な時間になりました。私たちは今回の合宿で学んだことを持ち帰り、実現できるところから、今後の地域に活かせるようがんばります!
記事作成協力:太田迅優(政策学部4回生)、稲森爽馬(政策学部3回生)