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2025.10.01

<太田ゼミ>吉川鐵工様でのキャリア実習体験記【経営学部】

出典:吉川鐵工(株)さま撮影

外れない 錆びない 強い  ~カシメの力~

 私たちは、吉川鐵工株式会社様の5日間のインターンシップに参加しました。普段の学びを現場で試す機会は,自分の視野を大きく広げてくれるものでした。ここでは,私たち自身が経験したことや感じたことを,同世代の学生やこれからキャリアを考える人たちに向けて紹介します。

吉川鐵工株式会社は、カシメ加工を行う工作機械であるリベッティング・マシンを製造するメーカーです。
「カシメる」とは部品の一部を押し潰したり曲げたりして固定する方法でネジや接着剤を使わずに強固に留められるのが特徴です。
身近な例ではハサミの中心部分やジーンズのリベットカバンの金具などがあります。単に固定するたけでなくハサミのように「動きを持たせる」ことも可能です。さらに自動車部品や電気配線の端子など幅広い産業で欠かせない技術でもあります。

インターンシップでの体験

 1日目は工場見学を行い リベッティング・マシンをはじめとする多様な設備を見学し 実際にカシメ加工の様子を間近で観察しました。工場内は5S(整理,整頓,清掃,清潔,躾)が徹底され,快適な作業環境が整備されていました。また,加工で出たアルミや鉄くずをリサイクルする取り組みを目にして,意識の高さを実感しました。


出典:筆者撮影

 2日目は カシメ体験と社員との座談会を行いました。キーホルダーを題材としたカシメ体験を行い 自分の手で部品を組み合わせることで その強度と仕組みの理解が一気に深まりました。さらに,座談会では技術部門や生産管理部門の方に事前に準備した質問を投げかけ,キャリア形成についてのリアルな声を聴くことができました。
 
 残りの期間は「プレゼンテーション課題」に取り組みました。 2チームに分かれ テーマに沿って調査・検討を重ね 最終日に成果を発表しました。
想像しているものを技術担当の方や生産管理の方にヒアリングをしていただきながら意見交換を重ねることで 当初のアイデアがどんどんブラッシュアップされ 形になっていきました。 簡単な課題ではありませんでしたが チームで協力し試行錯誤を続けることで 学びの多い充実した時間となりました。


出典:吉川鐵工(株)さま撮影


出典:吉川鐵工(株)さま撮影

 5日目は 2 つのチームが社員の方々の前で発表を行いました。 発表後には 社員の方々から丁寧なフィードバックをいただきました。 特に印象に残ったのは 「説得力のあるプレゼンを作るためには 常に相手目線で考えることが大切」というアドバイスです。 単に自分たちの意見や調べたことすべてを述べるのではなく 聞き手が何を知りたいのか どう伝えれば理解しやすいのかを意識する重要性を学びました。 また 「感情メモ」や「曇りのない眼」という言葉も強く心に残りました。 これらは今後の学業や社会活動において 自分の姿勢を見直す指針となると感じています。  さらに 工場で働く社員の方々の真剣な姿勢や緻密な技術を目にし ものづくりの現場における責任感や誇りの大きさを実感しました。


出典:吉川鐵工(株)さま撮影

今後に向けて
 今回のインターンシップを通じて カシメという技術の奥深さと その裏にある人の努力を知ることができました。 学んだ「相手目線で考える姿勢」や「挑戦する姿勢」は 今後の学業や将来のキャリアに活かしていきたいと思います。

 5日間という短い期間でしたが,学びの深さは計り知れません。受け入れてくださった企業の皆さまに感謝するとともに,この経験を同世代の仲間に伝えることで,少しでもキャリアを考えるきっかけになれば嬉しいです。

 (執筆者:龍谷大学経営学部太田ゼミ所属 3年 小川 りな,宍戸 菜那美,萬谷 紹字)