2025.10.03
【現代社会領域】基礎ゼミナールA・学外フィールドワークを実施(舟橋クラス)
2025年7月13日(日)に、兵庫県神戸市への学外実習に赴きました。主な目的は、歴史的に早期から海外との交流が活発であった神戸市における、海外交流史の学びと現在の町の様子の観察です。
当日は、JR元町駅に集合したのち、日本三大中華街の一つといわれる「神戸・南京町」を訪れました。「南京町」の誕生は明治元年(1867年)の神戸港開港からといわれています。当時の清国は日本と条約非締結国であったため、中国の方々は外国人居留地に住むことができず、その西側に隣接する現在の場所においてさまざまな店舗が始められ、多くの中国の方が住むようになったということです(https://www.nankinmachi.or.jp/about、アクセス日:2025年10月1日)。「南京町」周囲を含めて、さまざまに海外交流の歴史を感じることができる町並みでした。
次いで、「劇場型アクアリウム アトア átoa」を訪れました。「アクアリウムとアートの融合」が謳われた都市型水族館であり、アートの観点から、さまざまに趣向を凝らした展示がなされていました。特に、多彩なテーマごとにまとめられた図書のフロアは、非常に充実していました。
その後、神戸市立「海外移住と文化の交流センター」を訪れました。本センターの前身は、1928年に開設された「神戸移住センター」(当時の名称:国立移民収容所)であり、日本における海外移住の基地として、南米を中心に多くの移住者を海外に送り出した拠点でした。この「神戸移住センター」は1971年に閉鎖されましたが、その後、海外移住の歴史と意義を後世に継承するとともに、多文化共生の拠点としての役割を担う施設として、2009年に「神戸市立 海外移住と文化の交流センター」として再整備・開館されたものとなります(https://www.kobe-center.jp/about.html、アクセス日:2025年10月2日)。
本センターでは、日本から海外(主にブラジル)への移住の歴史について、多岐にわたる豊富な展示がなされており、当時の社会の状況から、移住に向けての動向、渡航中の様子、そして移住先での生活の様相など、非常に多くの知識と情報を得ることができました。加えて、施設の職員やスタッフの方に、詳細なご案内とご説明をしていただき、さらに充実した学びの機会となりました。ここに記して、お礼申し上げます。
最後に、「神戸北野異人館街」をめぐって、この度の学外実習は終わりとなりました。
多様な観点から、神戸市と深く関連する海外との交流の歴史や海外の文化の様相を学ぶことになり、充実した学外実習の機会となりました。