2025.12.15
第15回矯正・保護ネットワーク講演会を開催
12月13日、龍谷大学矯正・保護総合センター主催の第15回矯正・保護ネットワーク講演会を龍谷大学深草学舎(京都市伏見区)において開催しました。
この講演会は、センターの社会貢献活動の一環として、2011年度から実施しているもので、矯正・保護の実務家や関係する行政機関、民間団体、企業家、専門職の方々、地域の方々など、矯正・保護の問題に関心を寄せる人々に対して、それぞれの思索と相互理解を深めるための議論・研修の場を提供することを目的としています。
今年度は、廣瀬伸恵さん(株式会社大伸ワークサポート代表取締役)をお招きし、以下のとおり第15回矯正・保護ネットワーク講演会を開催しました。当日は220名を超える方々が参加し、講演会は盛況のうち無事終了することができました。
廣瀬さんは栃木県の元レディース暴走族『魔罹唖(マリア)』の初代総長で、自身も2度刑務所に服役し、獄中出産を機に更生しました。刑務所の出所者を雇い入れる日本財団の職親プロジェクトなどに参画し、これまで200人以上の出所者を雇用しています。
講演では、「過去と他人は変えられない けど 未来と自分は変えられる」というテーマのもと、これまで数多くの出所者らを自社に迎え入れてこられた廣瀬さんの思いや日々の奮闘の様子、今後の夢や目標などを話していただきました。また、講演の中で、実際に更生し現在も廣瀬さんの会社で働いている従業員の方2名にも登壇してもらい、直接話を聞くことができ、参加者一同大きな学びを得る機会となりました。特に出所者らを家族の一員として受け入れ、食卓を共に囲みながら信頼関係を築いていくお話は社会復帰の本質「居場所づくり」を体現するものであり、その社会的意義は大きく矯正・保護の問題に関心を寄せる参加者らにとっては、これらの話は心に響く内容であったと思います。
講演会終了後実施したアンケートにおいても、多くの参加者から「講演内容がとてもよかった」との意見が寄せられ、内容の充実ぶりを裏付ける結果となりました。
今回の講演会の内容につきましては、2026年9月発行予定の「龍谷大学矯正・保護総合センター通信第19号」に掲載する予定です。会場にお越しになれなかった方は先のセンター通信をご覧いただければ幸いです。(※センター通信の送付をご希望の方は、センターHPからお申込みください)
<当日の内容>
総合司会
津島昌弘(龍谷大学矯正・保護課程委員会委員長/同社会学部教授)
13:30 開演
挨拶・趣旨説明・講演者紹介
浜井浩一(龍谷大学矯正・保護総合センター長/同法学部教授)
13:40 講演
<講演者>
廣瀬伸恵さん(株式会社大伸ワークサポート代表取締役)
<演 題>
「過去と他人は変えられない けど 未来と自分は変えられる」
14:40 質疑応答
15:05 閉会