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2025.12.05

「京都企業論」で豊田陽さん(豊田旅行)にご講演いただきました【経営学部】

 経営学部の開講科目の一つに「京都企業論」があります。京都企業を学ぶ、京都企業から学ぶということをテーマに、「京都にある企業」について学んでいます。その一環で、12月2日に、京都市中京区で旅行業を経営している豊田陽さんを昨年度に続いてお招きし、講演していただきました。
 豊田さんは「AI(人工知能)と観光業 観光産業の未来について考察する~AIにできること・人間にできること~」と題して、写真や映像をふんだんに用いながら、ライフヒストリー、小規模観光業のリアル、旅行業の変遷(収益モデルの変化)、AI時代の旅行業(AIが与える影響とこれからの旅行業)という流れで話してくださいました。




 学生たちもAIというホットなテーマ、旅行というイメージしやすい話題に熱心に聞き入っていました。質問もたくさん寄せられ、豊田さんがていねいに答えてくださいました。以下に、2人の受講生の感想を紹介します(一部を抜粋しています)。

 旅行業が個人でも比較的簡単に始められるという点は大きな驚きであり、同時にオーバーツーリズムが深刻化する理由にも納得がいった。さらに、自粛ムードが5〜10年の周期で繰り返され、震災などの影響が一定の頻度で訪れる社会では、売上が周期的に低迷してしまうため、30代以降にリストラの可能性が高まることで独立を視野に入れる必要性があるという考え方にも現実味を感じた。

 今日の講演では、AIと観光業の関係について改めて考えることができ、とても興味深かったです。最近はチャッピーのようなAIが急速に発展していて、旅行の計画を立てたり情報を整理したりする作業は、AIの方が早くて正確だと感じました。観光の現場でも、こうした便利さが今後さらに広がっていくと思いました。
 一方で、お話を聞きながら、AIにはどうしても代わることができない部分があることにも気づきました。旅行で心に残るのは、美しい景色や建物だけではなく、人と関わる中で生まれる気持ちや、その場でしか味わえない体験だと思います。驚いたり、感動したり、誰かの優しさに触れて安心したりするような瞬間は、やはり人間だからこそ生まれるものだと感じました。


 ゲスト講師の魅力的な講演は、「現場」のリアリティを伝えてくださいます。今回はとりわけそのことを実感しました。日頃、ご協力いただいている京都企業のみなさまに改めて感謝申し上げます。                       (文責:細川孝)