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2026.02.24

農福連携事業の「おもや」で味噌づくり体験【社会共生実習】

社会学部の社会共生実習「農福連携で地域をつなぐ―地域で誰もがいきいきと暮らせる共生社会に向けて」(担当教員:コミュニティマネジメント学科 特任准教授 坂本清彦、以下「農福連携プロジェクト」)では、実習先である滋賀県栗東市のNPO法人「縁活」の農福連携事業「おもや」での実習を通じて受講生たちが地域づくりの活動を経験・展開しています。

 農福連携事業とは「農業と福祉が連携し、障害者の農業分野での活躍を通じて、農業経営の発展とともに、障害者の自信や生きがいを創出し、社会参画を実現する取組」(農福連携等推進ビジョン)です。これまで、一般的には障がい者の就労機会の拡大や農業の労働力不足への対応として捉えられてきた農福連携ですが、近年では地域社会の多様な人々をつなぐ契機、地域づくりの一環という認識も広まっています。

 農福連携プロジェクトの受講生も、2025年度の活動の中で「おもや」の地元栗東市の大宝神社の朝市への参加や、本学深草学舎での「おもや」の方々との交流を通じて、障がいを持つ人を含む多くの方々とのつながりの意義を学んできました。

 その「農福連携プロジェクト」の今年度の締めくくりとして、2月13日に「おもや」の第2拠点で古民家の風情溢れる「あるきだす」にお邪魔して、「おもや」の方々と手作りの「味噌づくり」を体験しました。

 「あるきだす」は2023年に開いた「おもや」の第2拠点です。
 滋賀県栗東市金勝(こんぜ)の成谷集落で空家になっていた古民家をリノベーションして、「おもや」メンバーがこの地域で農作業を行う際の拠点・休憩所として使ったり、一般の人たち向けのカフェもオープンして、地域内外の多様な人たちをつなぐ場所として利用されることが期待されています。


「あるきだす」入口


「あるきだす」内装

 「おもや」では、自分たちの農地で収穫した大豆や黒大豆を使ってこの寒い時期に自分たちで味噌を仕込み、利用者・スタッフの昼食や、付設のカフェレストランで提供するお味噌汁に使っています。「農福連携プロジェクト」の受講生は今季最初の味噌の仕込み作業に参加し、スタッフや味噌づくり経験の豊かな利用者さんから、実地に作り方を学びました。

 大豆づくりのプロセス自体はシンプルです。大豆は前の日に数時間水につけてから茹でておきます。翌日の仕込み作業では、まず茹でた大豆を「ミンサー」という機械ですりつぶします。並行して米麹に塩をよく混ぜておきます。すりつぶした豆を塩を混ぜた麹にまぜ、良く混ざったら容器に入れて、空気が入らないように封をし、8月頃まで温度の安定した場所で保存して発酵させます。


茹でた大豆をすりつぶし機へ


すりつぶされた大豆


米麹と塩を混ぜて…


すりつぶした大豆と米麹を混ぜて…


混ぜた材料をまとめて…


まとめたものを容器に敷き詰めます。

 基本的にはこれだけのプロセスですが、原材料の配合割合や混ぜ具合、発酵・保存時の温度によって風味が変わってきます。材料を混ぜたり容器に入れる作業を素手で行うと、手についている常在菌の働きによって、また風味が変わるそうです(ただし手はよく洗わないと腐敗につながります)。

 シンプルですが、奥の深い味噌づくりです。受講生たちは今年度お世話になった利用者さんとスタッフの方から丁寧に指導してもらいながら、自分で持ち帰る味噌を仕込みました。夏のお盆のころには発酵が進んで食べられるそうです。どんな味の味噌ができるか楽しみです。


空気を抜くように上から押します。


持ち帰る用の壺をご用意いただきました!

 「農福連携プロジェクト」は来年度も開講します。来年度も圃場での農作業や地域イベントを障がいを持つ利用者さんと一緒に行い、関係者に話を伺うことを通じて、農業や福祉の現状と課題について認識を深めていく予定です。

 社会学部「社会共生実習」について、詳しくはこちらの【専用ページ】をご覧ください。