2026.03.10
分断の時代に仏教は何を示せるか—日本仏教創成のダイナミズムを再考する国際シンポジウムを開催—
<3月17日(火)9:30より龍谷大学大宮キャンパス/オンライン併催>
【本件のポイント】
- 日本仏教の思想形成を読み解く鍵概念「顕密仏教」を、現代的課題のもとで再検討する国際シンポジウム
- 歴史学者・黒田俊雄の理論提唱から約半世紀を経て、天台・真言を軸に宗派横断的視座から議論
- 分断や環境危機が進む時代に、日本仏教の思想的遺産が持つ現代的意義を問い直す
【本件の概要】
2026年3月17日(火)、龍谷大学 世界仏教文化研究センターは、国際シンポジウム「今、顕密仏教に問う—日本仏教の創成過程から何を汲みとれるか—」を対面(本学大宮キャンパス)およびオンラインにて開催します。
分断や対立の深刻化、環境危機の進行など、価値観の揺らぐ時代に仏教思想は何を示せるのでしょうか。これまで日本仏教研究は、多くの場合、宗派の枠組みに規定されてきました。教判や宗論もまた、宗門体制の内部論理として理解されることが少なくありませんでした。
そこで今回は、日本仏教の創成過程を読み解く鍵概念として知られる「顕密仏教」を再検討します。「顕密仏教」とは、奈良仏教から天台・真言の成立を経て、日本仏教が独自の展開を遂げていく歴史的過程を捉える枠組みです。歴史学者・黒田俊雄が提唱して以来、約半世紀にわたり、日本仏教研究に大きな影響を与えてきました。本シンポジウムでは、この理論を教条的に踏襲するのではなく、現代的課題のもとで再検証します。とりわけ、最澄と空海がもたらした革新的な思想と実践に着目し、天台・真言を軸とする新たな仏教世界観が、日本社会や文化にいかなる変容をもたらしたのかを多角的に考察します。
基調講演では、ハーバード大学東アジア言語文化学部教授の阿部 龍一氏をゲストに迎え、新たな空海像を示す研究成果を紹介いただき、国際性・文化多様性の観点からも、日本仏教の独自性と普遍性を多面的に検討します。本シンポジウムは、日本仏教の創成過程を見つめ直すことで、現代社会を生きる私たち自身の立脚点を再考する機会となることを目指します。
【イベントの概要】
-名称:国際シンポジウム
「今、顕密仏教に問う—日本仏教の創成過程から何を汲みとれるか—」
-日時:2026年3月17日(火)9:30-16:45
-場所:龍谷大学大宮キャンパス 東黌(とうこう)101教室
およびオンライン(YouTube)
(京都市下京区七条通大宮東入大工町125-1)
参加:下記WEBページから事前申込制・参加無料・一般参加歓迎
-URL:https://rcwbc.ryukoku.ac.jp/events/events-1642/
-主催:世界仏教文化研究センター(研究分野横断型研究プロジェクト「国際学術交流に
関する総合的研究」)
【プログラム・登壇者】※各所要時間は変更となる場合があります。阿部龍一氏はオンライン参加。
《発題者》阿部 泰郎(本学文学部客員教授)
道元 徹心(本学先端理工学部教授・総合司会)
【基調講演・講師プロフィール】
阿部 龍一氏
(ハーバード大学東アジア言語文化学部教授
/同大学ライシャワー日本研究所日本宗教担当教授)
コロンビア大学宗教学部、助教授、准教授、同大学同学部学部長を経て現職。哲学博士(コロンビア大学宗教学部)。
研究分野は、仏教教理、仏教と文学、仏教と美術との関連、東アジアの密教史。現在は『法華経』本文の物語の文学的価値を再評価する研究。
主要著書・論文に、『評伝 良寛──わけへだてのない世を開く乞食僧』(ミネルヴァ書房「人と文化の探究」, 2023)、The Weaving of Mantra-Kūkai and the Construction of Esoteric Buddhist Discourse. Columbia University Press, 1999などがある。
【本企画の開催にあたって】
「『顕密仏教』は単なる歴史概念ではありません。各時代の人びとが社会の危機や変動に向き合う中で形づくられた宗教運動でした。分断が進む現代において、私たち自らの立脚点を問い直す契機になるはずです。」
――主催者代表――
「宗派の枠に閉じない議論を通して、日本仏教のダイナミズムを社会に開いていきたいと考えています。」
――阿部泰郎(本学文学部客員教授)
本シンポジウム、担当研究員への取材を希望される場合は、お問い合わせ先までご連絡ください。
問い合わせ先:龍谷大学 世界仏教文化研究センター
Tel 075-343-3458 cswbc2@ad.ryukoku.ac.jp https://rcwbc.ryukoku.ac.jp/