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2026.04.24

真宗が抱える課題とこれからについて学びました【社会共生実習】

 社会学部の「社会共生実習(お寺の可能性を引き出そう!―社会におけるお寺の役割を考える―」)」(担当教員:猪瀬優理教授)では、お寺の社会活動に参加しながら、地域におけるお寺の役割と可能性を考えます。

 4/18(土)には、波佐谷真悟さん(浄土真宗本願寺派 教化部 部長)に、現代社会において浄土真宗本願寺派の置かれている状況、および、さまざまな世代の人びとや地域住民とのつながりづくりに関する取り組みを中心に、「ご縁づくり」に対する本願寺派の考え方や教化部の具体的な取り組みについてご講演いただきました。


波佐谷真悟さん

 ご講演では、宗教法人の事業や日本の宗教事情にはじまり、寺院・仏教・僧侶に求められていることや真宗の泣き所などもお話しくださいました。
 また、真宗の脅威となるもの、機会(チャンス)となるものの両方に生成AIの登場・普及を挙げておられました。これは、例えば西本願寺で開催される1つの行事の参加者がコロナ禍以前は満員だったのに対して、現在はライブ配信するようになったこともあり、ライブ配信では700~800人の視聴数がある一方で実際にお越しくださる方がずいぶん減ってしまったというお話をされていました。

 そのほか、近年は「墓じまい」の相談が非常に多いことや、近年では家の宗教を継承する習慣が薄れつつあり、これからは寺院も僧侶も選ばれる時代であると危機感を持っておられました。これには数値的な裏付けもあり、真宗のみ教えを伝えるべきお寺が年20ヶ寺も維持できずに閉じられる状況を大変憂いているとお話しされていました。





 講演後は、畑中阿難さん(浄土真宗本願寺派 教化部 事務職員)に、国宝の阿弥陀堂(あみだどう)と御影堂(ごえいどう)をご案内いただきました。


畑中阿難さん

 阿弥陀堂の廊下では、長年にわたってできた亀裂や穴を修復する際に大工さんの遊び心で鷹やひょうたん、魚などといった可愛い埋木が施されていることを教えていただいたり、御影堂の前では大きな雨水受けを支える天邪鬼(あまのじゃく)がおり、皆さんも素直じゃないとこの天邪鬼のような目に遭うかもしれないから気を付けてと洒落を挟んでくださったりと、一目では見落としてしまいそうな面白いポイントをたくさん教えていただきながら拝観することが出来、楽しくも貴重なひと時を過ごさせていただきました。

(本願寺では、「お西さんを知ろう!」と題した境内ツアーが開催されており、“お西のお坊さん”がガイドを務めてくださり、それぞれの視点で本願寺の境内を案内してくださるそうです。ガイドする方によって紹介の仕方もさまざまですので、拝観する際にはぜひ参加してみてください。)


鷹の埋め木


魚やひょうたんの埋め木


大きな雨水受けの下で…


天邪鬼が重さに耐えています

 本プロジェクトでは、いくつかの寺院を訪問させていただいたのち、受講生たち自身が地域におけるお寺の役割と可能性を探り、課題解決に向けてさまざまなアプローチをおこないます。今年度の受講生たちがどのようなアプローチを見出すのか楽しみにしたいと思います。