2026.06.15
日本航空(JAL)との連携授業 -“自律とつながり”から考えるウェルビーイング-
心理学部2年生対象のキャリア啓発科目「心理学の職業的展開」では、大学や心理学部での学びを実社会でどのように活かしていくのかを考えながら、受講生が自ら課題を発見し、解決する力の育成を目的に、企業と連携した実践的な課題に取り組む産学連携型の授業を展開しています。
第1ターム(4月・5月)は、日本航空(JAL)様にご協力いただき、「組織で働く人々のウェルビーイングとは何か、それをどのように高めることができるのか」というテーマを設定。近年、産業界においても注目が高まる「ウェルビーイング」を軸に、世代や職種による違いや、心理学の知見をどのように組織に活用できるかといった観点から、各グループが約4週間にわたり検討を重ねました。
学生が発表している様子
6月11日(木)の授業では、日本航空の菅 優一郎 様をお迎えし、学生10チームによるプレゼンテーションを行いました。菅様は、日本航空にて人財戦略を担い、社会人となってから大学院で心理学を学び、公認心理師の資格も取得されています。現在は産業・組織心理の知見を実務に活かし、人と組織の成長を支援するなど、本学心理学部が掲げる「心理学の社会実装」を体現されています。
各チームは、日頃の授業で学んできた心理学の考え方や手法をもとに、ウェルビーイング向上に向けた提案を発表。システムズアプローチやポジティブ心理学などの視点を取り入れ、個人と組織の関係性や相互作用に着目した、多角的な議論が展開されました。発表では、人が安心して力を発揮できる環境づくりや、他者との関係性の質を高める重要性について、多くのグループが指摘しました。
人財本部 人財戦略部 菅 優一郎 様
日本航空の菅様からの講評では、「ウェルビーイングは“自律”と“つながり”によって支えられる」という示唆をいただくとともに、心理学の知見を現場の課題に結びつけた学生たちの提案を高く評価してくださいました。また、「全体としてとても豊かな内容の時間だったと感じました。おかげさまでこちらの心を『Well-being』状態にさせていただきました」との言葉が寄せられ、授業そのものが実際に人の心に働きかける学びとなっていたことが印象に残る時間となりました。
また、菅様からは、JALグループにおける心理系人財の活動についてもご講義いただきました。ウェルビーイングや働きがいを支える視点として、内的キャリア、セキュアベース・リーダーシップ、マインドフルネス/メタ認知などが紹介され、心理学の学びが企業・組織の中でどのように活かされているのかを具体的に学ぶ機会となりました。
授業の最後にチームで振り返りディスカッション
質疑応答
今回の授業を通じて、学生たちは、これまで授業で学んできた心理学の理論や手法が、実際の社会課題にどのように応用できるのかを具体的に理解し、人と組織のあり方を自分自身の将来と重ね合わせて考える機会となりました。今後は第2タームに入り、学生たちは引き続き企業との連携を通じて、心理学と社会をつなぐ学びをさらに深めていきます。