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2026.06.16

稲葉大輔氏による講演会を開催【法学部】

 2016年に法学部を卒業し、現在、鳥取県庁で交流推進課係長として県の国際的な観光・交流事業を企画運営している稲葉氏は、4年間にわたる外務省への出向とその間2年間ロシア・ウラジオストク日本国総領事館副領事として勤務した経験も踏まえ、「地方公務員・国家公務員の仕事と大学時代の過ごし方」という学生にとって極めて関心の高いテーマのもと、特に「自分の、将来を考えるきっかけ」についてお話しされました。

 なぜ,鳥取県庁に就職したのかについては、「何を大切にして生きていきたいか?」を自問自答した結果、「地元、鳥取県のために働きたい」と思ったからだと言います。しかし、勤務後、2年ごとに変わる職場環境のなかで,一度、「このままでいいのかな・・・、鳥取県に帰ってきてしまったな、国家公務員という道もあったのかな、新しい環境への挑戦してみたいな、」と考えることがあり、思い切って県外組織への出向制度に募集し、外務省日露経済室に行くことになったという経緯を率直にお話しされました。

 外務省では、2016年ロシア・ソチでの日露首脳会談で安倍元総理が提示した8項目の「協力プラン」に基づいて、製造業や農業、エネルギーなどの分野で互恵的な協力を進めていくお仕事などに携わりました。資料作成,会議,情報収集,来客対応,関係機関調整のほか,国会対応など繁忙期には退勤が26時になることもあったとお話しされました。2022年からはウラジオストク日本国総領事館に勤め、主として文化交流事業に携わりましたが、ウクライナ戦争の影響もあり何かと緊張感があったということです。2023年にはG7広島サミットにもお仕事として関わるなど、国の重要なお仕事の経験についてお話しされました。

 2024年に帰国し鳥取県に戻った後は、鳥取県輝く鳥取創造本部の観光交流局交流推進課,東アジア担当係長として、国際交流(アメリカ、中国、モンゴル、韓国、台湾、ジャマイカ)や多文化共生、旅券業務等をしており、県知事や外国の要人が多く関わる県の重要施策の企画運営に当たっているということでした。

 稲葉氏は大学時代を振り返り、入学後の2年ほどはアルバイトに明け暮れ特に目標を持つこともなく過ごした普通の大学生であったところ、「これでいいのか 」と思い始め、厳しいという噂のゼミに入り、そこで多くの優秀な友人と出会い様々な刺激の中で転機が訪れ、アルバイトやめ勉強と「みらプロ」というアクティブな学生活動に取り組んだといいます。その結果、国家総合職一次試験にも合格し、最終的に地元の鳥取県庁に就職したということです。

 公務員に求められることとして、「この人に税金を任せることができるか」という試金石を示し、公務員試験の勉強方法としては、①基本を大切にこつこつと、②計画的に、③休む という3つの秘訣を語ってくれました。特に③は学生に響いたようでした。

 講演会では、「民法Ⅱ」を受講する様々な進路志望の学生約200名が熱心に話しを聞き、拡大した「演習」では、約30人の学生から質問に答える座談会が行われました。集計したアンケートでは、国家公務員のお仕事や地方公務員が具体的にわかり参考になり興味がわいたなど極めてポジティブな意見が多く、また民間志望の学生にとっても「転機」を掴むいい刺激になったようでした。

 稲葉氏は、最後まで自然体でお話しされましたが、国や地方のために働く身近な先輩の存在は多くの学生にとって大きなモチベーション醸成の機会になったと感じました。