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2018.06.04

新任教員の紹介 (7) (実践真宗学研究科 森田 敬史 教授)【文学部】

2018年4月に文学部に新たに着任した教員を紹介します。

 実践真宗学研究科 
 森田 敬史(もりた たかふみ)教授

① 研究内容を教えてください。
 私の専門分野をあえて記すならば,「実践宗教学」と「臨床死生学」となります。病気や加齢のために利用される病院や福祉施設などの公共的な現場において,普段は寺院などの宗教的施設での働きがよく知られる仏教者(宗教者)はどのような実践が可能であるかということを研究内容としています。具体的には,その実際や役割,存在価値や他職種との連携,そしてそれらをもとにして,将来の仏教者(宗教者)の可能性に関する事柄が主な研究対象となります。

② 専門分野のおもしろさは何ですか。
 一般的には,「お坊さん」というと,生死にまつわる出来事が生じた時に登場すると思われがちです。しかし,その捉え方や将来的な展望を覆すような可能性がまだまだ隠されていると言いますか,まだ「お坊さん」の可能性について十分に明らかにされていないと思っています。「臨床宗教師」という言葉がにわかに注目されている風潮も,それらの可能性に対する期待の現れと見ることもできましょう。このあたりを丁寧に掘り下げていく事は,まだまだ未知の領域であるため,面白味が感じられるところなのです。

③ なぜその分野を専門として選ばれましたか。
 お寺に生まれて,檀家さんとの関わりが充実していた大学時代に心理学を専攻して,もう少し臨床と宗教に近づこうと,大学院では臨床死生学を研究対象とする機会を得ました。
その後,医療現場において,仏教者として従事している中,別の大学院で宗教学を学ぶご縁があり,実践宗教学や臨床宗教師との出会いに繋がりました。当時,医療従事者たちの中で「資源」として宗教者の価値を見いだされたような感覚を抱きました。そして今まさに,それらが融合する形で,実践宗教学や臨床死生学という研究分野に落ち着きました。

龍谷大学研究者データベース(森田 敬史)