Need Help?

News

ニュース

2026.07.29

松本清張作品を題材に「人間と社会」を考える 第6回オンライン高校生文学模擬裁判交流大会を開催

< 8月9日(日)オンライン実施/一般傍聴者を募集>

 

【本件のポイント】

  •  文学模擬裁判とは「国語とは言葉を通して人間を考える教科」であるという理念から開発された教育手法。法的思考力や刑事裁判の意義の理解にとどまらず、人間や社会を考える眼差しを深めることがねらい
  •  松本清張作品を題材に、全国4校の高校生が検察・弁護どちらかの立場から議論し、文学理解、法的理解、対話的な学びを深める機会に
  •  権力と司法の関係、情報の信頼性、社会的信用など、現代にも通じるテーマについて、多様な立場から対話しながら考えるシティズンシップ教育を実践


【本件の概要】
 龍谷大学文学部 札埜研究室は、2026年8月9日(日)、全国4校の高校生が参加する「第6回夏のオンライン高校生文学模擬裁判交流大会」を開催します。文学模擬裁判は、著名な文学作品の登場人物を被告人に見立て、検察側と弁護側に分かれて法廷論争を行う教育手法です。法的思考力や刑事(裁判員)裁判の意義の理解にとどまらず、登場人物の葛藤や背景を深く読み解きながら、人間や社会のあり方について多角的に議論することを目的としています。
 今回の大会では、松本清張の短編小説『相模国愛甲郡中津村』および『不運な名前』を題材に、明治時代の贋札事件をめぐるオリジナル教材を使用します。作品には、権力と司法の関係、情報の信頼性、通貨が持つ強制通用力や社会的信用、冤罪の問題など、現代にも通じる普遍的なテーマが描かれており、高校生たちは検察・弁護どちらかの立場から議論を重ねながら、多面的に作品を読み解きます。
 本大会は、18歳から裁判員に選任される今、市民として多様な価値観を尊重しながら考え、対話する力を育むことを目的とした教育実践です。また、科研費基盤研究(C)「文学を題材とする日米の模擬裁判を活用した18歳裁判員教育に有効なメソッドの開発」(課題番号:25K06287)の一環として実施します。
 当日の模様は、事前申込制で一般の方も“傍聴”することができます。

 

1.実施概要

 - 名称:第6回夏のオンライン高校生 文学模擬裁判交流大会
 - 日程:2026年8月9日(日)9:30-16:00(予定)
 - 会場:オンライン法廷(ZOOM)
 - 傍聴(参加):無料、下記WEBより事前申込制
 - URL:https://www.ryukoku.ac.jp/nc/event/entry-18913.html 
 - 主催:龍谷大学札埜研究室、オンライン高校生文学模擬裁判交流大会実行委員会
 - 後援:一般社団法人刑事司法未来、龍谷大学法情報研究会、京都教育大学附属高等学校模擬裁判同窓会、
      株式会社TKC、刑事弁護オアシス
      ※JSPS科研費 基盤研究(C)(課題番号:25K06287)の助成を受けています。

 

2. 当日のプログラム ※試合状況により、時間変更の可能性あり

  9:30-11:30 第1試合 宮城野高校(検察)VS 洛星高校(弁護)
 11:30-12:20 (休憩50分)
 12:20-14:20 第2試合 神戸海星女子学院高校(検察)VS 創志学園高校(弁護)
 14:20-14:45 (休憩25分)
 14:45-16:00頃  講評、振り返り交流、成績発表、表彰式

 

3. 出場校(都道府県)※五十音順
 神戸海星女子学院高等学校(兵庫県)/創志学園高等学校(岡山県)/宮城県宮城野高等学校(宮城県)/洛星高等学校(京都府)

 

4.松本清張作品を題材にした意義

今回のオリジナル教材は、松本清張の短編小説『相模国愛甲郡中津村』『不運な名前』をモチーフとしている。両作品は、明治時代に実際に起きた「ゲルマン贋札事件」を題材に、事件の背景にある権力構造や司法のあり方、人間の欲望や社会の信用などを描いた作品である。
今回の文学模擬裁判では、事件の冤罪の疑いが強く残る人物を被告人とし、あまりなじみのない「通貨偽造罪・同行使罪」について、作品の登場人物や証拠をもとに高校生が検察・弁護どちらかの立場から議論を展開する。単に「有罪か無罪か」を競うのではなく、一つの出来事を異なる視点から読み解き、証拠や証言を吟味しながら、自らの考えを論理的に構築していく。
情報があふれ、多様な価値観が交錯する現代社会において、作品を通して「何が事実なのか」「社会はどのように判断を下すのか」「権力や制度と個人はどう向き合うべきか」といった問いを考えることは、18歳から裁判員に選任される高校生にとって、市民としての判断力や対話する力を養う機会にもつながる。

 

5.主催者プロフィール
札埜 和男(ふだの・かずお)教授(本学文学部教授)
大阪府生まれ。慶応義塾大学法学部卒業。博士(文学・大阪大学)。現場での教員生活31年(中学校2年・高校29年)。そのうち担任20回、最初の3年間は社会科教員(国語・社会・英語の中高免許状所有)。2017年度から岡山理科大学教育学部准教授として赴任し、2022年度から龍谷大学文学部哲学科(教育学専攻)に准教授として着任。これまで日本弁護士連合会主催の模擬裁判甲子園では、京都教育大学附属高校を過去11回大会中8回優勝、3回準優勝に導く。「模擬裁判師」と名乗り模擬裁判を広めるために全国各地へ指導に赴き、模擬裁判指導歴は数百回に及ぶ。

 

【実施内容に関するお問い合わせ、取材のお申込み】

龍谷大学文学部 札埜研究室 宛

TEL 075-343-3326(研究室直通) E-mail fudafuda@let.ryukoku.ac.jp
 

 

 


問い合わせ先:龍谷大学 研究・社会実装推進部(深草)

Tel 075-645-7922 jim-fukaken@ad.ryukoku.ac.jp https://www.ryukoku.ac.jp/research-innovation/