2026.09.01
RYUKOKU PRIDE LETTER vol.5
SOGIEを考えるメールマガジン
★世界のプライドイベントに行ってみた★
【サンフランシスコプライド】
UCバークレーに留学した国際学部の北川佳歩さんに現地の様子を紹介していただきました。
6月27日、私はサンフランシスコで開催されたPrideイベントに参加しました。京都レインボープライドで龍谷大学のブースづくりにも関わったため、今回は参加者として楽しむだけでなく、運営側の視点からも会場を見て回りました。印象的だったのは、会場に着く前からPrideの存在を感じられたことです。虹色の服やグッズを身につけた人を街中で見かけ、会場では同性カップルが自然に手をつないで歩き、家族連れも多く見られました。周囲も特別に気にする様子はなく、オープンな雰囲気が印象に残りました。一方、現地で話した方からは、サンフランシスコのような都市部と地方ではLGBTQ+に対する認知や受け入れられ方に違いがあることも聞きました。
また、運営側の視点では、スタッフや各ブースが積極的に呼び込むというより、興味を持った人が自分から立ち寄るスタイルが印象的でした。「Resistance in Action」というテーマや、Prideが権利を求めるデモとしての歴史を持つことから、私はPrideに少し押しの強いイメージを持っていましたが、実際には強く訴えるだけでなく、自分から興味を持ち、関わることのできる場がつくられていました。
今回の経験を通してこれから社会問題に取り組む際には、「知ってもらうこと」と「賛成してもらうこと」は違うものであるということを忘れずにいたいと思いました。
【教職員向け動画を作成しました】
SOGIE/LGBTQ+から考える~誰もが安心して学び働ける龍谷大学へ
龍谷大学は「人権に関する基本方針」のもと、性的指向や性自認、性表現などに関する差別や偏見、環境上の障壁を解消し、誰もが自分らしく学び、働き、安心して過ごすことのできるキャンパスの実現を責務としています。今年3月には「ダイバーシティ宣言」を発出するとともに、6月に「性の多様性に関する基本指針」を改訂しました。このたび、これらを具現化することをめざし、龍谷大学の教職員を対象として、動画の視聴とアンケートによる研修プログラムを作成しましたので、ご視聴くださいますようお願いいたします(動画は教職員以外の方もご覧いただけます)。
動画視聴
SOGIE/LGBTQ+から考える 誰もが安心して学び働ける龍谷大学へ(13分)
講 師 橋本竜二 NPO法人にじいろBiwako 代表
聞き手 村田和代 龍谷大学副学長(ダイバーシティ担当)、政策学部教授
【2016年度と2025年度のアンケートを比較してみました】
2016年度に「龍谷大学におけるセクシュアルマイノリティの現状とニーズに関するアンケート」を実施して以降、随時アンケートをおこない、龍谷大学の状況の把握に努めています。直近では2025年6月に「性的指向・性自認等に関する龍谷大学の現状と課題に関するアンケート」を実施しました。任意回答のアンケートのため龍谷大学の構成員全員の意見を反映しているわけではありませんが、9年を経て龍谷大学の状況がどう変わったのか、アンケートの一部を比較してみました。比較したアンケート
・龍谷大学におけるセクシュアルマイノリティの現状とニーズに関するアンケート
回答期間 2016 年11 月9 日~2016 年12 月8 日
回答方法 大学ポータルによる無記名アンケート
回答者数 858 人(学生710 人、教職員148 人)
・性的指向・性自認等に関する龍谷大学の現状と課題に関するアンケート
回答期間 2025年6月1日~2025年6月30日
回答方法 大学ポータルによる無記名アンケート
回答者数 779人(学生590 人、教職員189人)
■比較① 学生から性的指向や性自認などに関する嘲笑的言動や差別的言動を受けたことや見聞きしたことがありますか
2025年度のアンケートで、学生から性的指向や性自認などに関する嘲笑的言動や差別的言動を受けたことや見聞きしたことが「よくある」、「ときどきある」と回答した人の割合は2016年度の23.1%から10.7%と半減し環境は改善していると言えます。しかし、少なくなったとはいえキャンパス内で性的指向や性自認、性表現などに対する嘲笑的な言動などがあることが見てとれます。具体的には「授業中に同性愛者のことを「ホモ」と表現している学生がいたので、その言い方は差別的なので使わないように注意した。(教職員)」や、「部室内で先輩などがふざけて同性愛者に対する侮蔑的発言をしたときに、後輩もそれに同調する形で反応していた。(学生)」などです。大学では、毎年新しい学生が入学し、また多くの学生が卒業していくことから、継続して取り組んでいくことが重要な課題となっています。
■比較② 教職員から性的指向や性自認などに関する嘲笑的言動や差別的言動を受けたことや見聞きしたことがありますか
2025年度のアンケートで、教職員から性的指向や性自認などに関する嘲笑的言動や差別的言動を受けたことや見聞きしたことが「よくある」、「ときどきある」と回答した人の割合は2016年度の8.2%から4.6%に減少しました。「『普通はないと思うけど』と前置きをしてから同性婚の話をする先生がいた。(学生)」といった声や、「『これまで通称名を使いたいという要望をもった学生はいなかった』と発言する人がいて想像力がないと思った。(教職員)」という声が示す通り、無意識のうちに発言したり、うっかり不用意な発言をしてしまうことがあるのかもしれませんが、教職員の言動は学生やまわりに与える影響が大きいため気をつける必要があります。
■あなたは龍谷大学が性的マイノリティの学生や教職員にとって過ごしやすい環境だと思いますか?
最後に、2025年度のアンケートで追加した設問として、「龍谷大学が性的マイノリティの学生や教職員にとって過ごしやすい環境だと思うか」を聞いたところ、約半数の49.6%の人が「とてもそう思う」「ややそう思う」と回答しています。「どちらとも言えない」は23.0%、「あまりそう思わない」「まったくそう思わない」は4.9%、「わからない」は22.6%でした。
「とてもそう思う」「ややそう思う」理由として、「学生の声が届きやすい」、「制度が充実している」など長年の取り組みを評価する声や「だれでもトイレ」の設置を挙げるコメントが多くありました。
その一方で、「あまりそう思わない」「まったくそう思わない」理由として、「カミングアウトできるような環境が整っているとは言えない」、「まだまだ理解が周知されていない感じがする」などがありました。
注目すべきなのは「どちらとも言えない」「わからない」をあわせると45.6%になることです。この理由として、「自分自身がマイノリティではないので、マイノリティの方が過ごしやすいのか分からない」という慎重な意見に加えて、「今まであまり気にしたことがなかったから」、「考えたことがないから」、「具体的に何を行っているかを知らないから」、「周りに性的マイノリティの学生が居ないから」という回答が多くありました。無関心層の人にいかに意識してもらうかが課題のひとつだと言えます。
【今後の予定】
■AIDS文化フォーラム in 京都(後援:ブース出展)10月3日(土)、4日(日)
深草キャンパス 和顔館
https://hiv-kyoto.com/
■レインボーフェスタ!(ブース出展・参加)
10月10日(土)、11日(日)
大阪市 扇町公園
https://rainbowfesta.org/
■RYUKOKU CINEMA「となりのとらんす少女ちゃん」特別試写会&スペシャルトーク
深草キャンパス 成就館メインシアター
10月26日(月)17:00~
(価値創造推進部主催)
■LOVE &PEACE WEEK 記念講演会
登壇者 KANE and KOTFEさん
詳細 準備中
発行:龍谷大学宗教部 (2026.9.1)
【バックナンバー】
・RYUKOKU PRIDE LETTER