2026.09.18
起業を通して「自分はどう生きるか」を考える―松本修平氏が「起業家行動論」で講演【経営学部】
7月21日、経営学部の「起業家行動論」において、小学生の頃から起業を経験し、現在は名古屋大学で起業家教育にも携わる松本修平氏をゲスト講師としてお招きし、特別講演を実施しました。当日は松本氏にオンラインでご登壇いただき、学生は教室から講演に参加しました。
松本氏が起業を考えるようになった背景の一つには、幼少期に経験した阪神・淡路大震災がありました。社会や生活の基盤が大きく揺らぐ経験を通じて、一般に「安定」とされるものをそのまま受け入れるのではなく、自分自身で人生の選択肢を持つことについて考えるようになったといいます。講演では、「いい学校を出て、いい会社に就職することが、本当の意味での安定なのか」「真の安定と自由とは何か」という問いが学生に投げかけられました。
その後、小学生の頃から身近なところにビジネスの機会を見いだし、さまざまな行動を重ねてきた松本氏。一般的な進路とは異なる選択も含めた自身の経験を振り返りながら、決められた道を歩むだけではなく、自分が何を大切にしたいのかを考え、自ら選択して行動することの意味が語られました。
また、起業のアイデアについては、「アイデアは発明ではなく発見」という考え方が紹介されました。まったく新しいものをゼロから生み出すのではなく、日常の不便や違和感、既にある商品やサービスを違う角度から捉えることで、新しい価値を見つけることができるというものです。
学生からは、講演を通して、起業だけでなく自分自身の生き方や将来について考え直したという感想が寄せられました。
「阪神・淡路大震災をはじめとする出来事をきっかけに、小学生の頃から起業していたという話が印象的でした。いい学校を出て、いい企業に就職すれば安全な生活を得られるという考え方が必ずしも正しいとは限らないと知り、自分にはなかった考え方に触れて、選択肢が増えたと感じました」
「安定とは必ずしも決められたレールの上を歩くことではなく、自分の力で価値を生み出せる力を身につけることでもあると感じました。自分が何を大切にしたいのかを考え、その価値観に合った選択をすることが、納得のいく人生につながるのだと思いました」
「私は今まで、良いアイデアは特別な人だけが思いつくものだと思っていました。しかし、今あるものを少し捉え直すだけでも新しい価値が生まれるという考え方を知り、自分でも工夫次第で新しいことに挑戦できると感じました」
今回の講演は、起業を将来の選択肢として考えるだけでなく、社会で一般的に「安定」や「成功」とされているものを一度問い直し、自分はどのように生きたいのか、そのためにどのような選択と行動ができるのかを、学生一人ひとりが考える機会となりました。
◆講師プロフィール◆
松本修平(まつもと・しゅうへい) 1987年生まれ。起業家、教育者、研究者として幅広く活動。小学4年生から起業し、高校には進学せず、個人投資家・起業家として活動し、大検を経て、関西学院大学卒業までに複数の事業を創業。 株式会社ベネッセコーポレーションに入社後、複数社で経営企画業務に従事。2018年には有限責任監査法人トーマツに入社し、アクセラレータプログラムリーダーなどを担当。 2022年に京都大学経営管理大学院(MBA)を修了。同年から同大学院の博士後期課程に在籍。並行して、国内の複数の大学で起業家教育に携わり、2024年6月からは名古屋大学の特任准教授に就任。