Need Help?

News

ニュース

2026.10.22

髙橋 剣氏による講演会を開催【法学部】

 東映京都撮影所で40年近く映画制作に関わり、現在は「京都ヒストリカ国際映画祭」理事でプロデューサーの髙橋剣さんが10月20日、龍谷大学法学部の専門科目「マスコミ論Ⅱ」で、太秦での時代劇制作の実際や世界レベルでの可能性を語りました。講義の担当者、内田孝非常勤講師の要請を受けての登壇です。

 冒頭、髙橋さんは「東映入社時に同期のなかでただひとり、京都撮影所への配属を希望した」と仕事の出発点を振り返り、「時代劇が好きだったわけではないが、『ディアハンター』『仁義なき戦い』など映画が好きだったから映画業界を目指した」と、映画業界を志望した理由を語りました。以来、髙橋さんは1926年に映画撮影の始まった京都・太秦を職場とし、1000本程度の作品に関わるなかで「どうやって東映京都を売り込んでいくのかを考え続けた」と、働き方の軸を披露しました。
年間11億人以上が映画館に足を運ぶなど、映画産業全盛期の1958年(昭和33)から四半世紀が過ぎてから東映に入社した髙橋さんは、映画産業をめぐるバブルとその崩壊やシネマコンプレックス隆盛期など、メディア環境が目まぐるしく変わる時代を経験してきました。それらを踏まえ、「時代劇は、世界に例を見ない形式の映像作品。人情やサスペンス、SFなど、騎士道や西部劇にはない主題の多様性が特徴だ」と指摘し、時代劇の持つ未来への豊かな可能性を指摘しました。

 そのうえで、時代劇では、現代の人々と当時の人々との共通項に焦点を当てることで、「登場人物のさまざまな感情を自在に展開・表現できる」と話し、歴史を舞台にして物語を紡ぐことの面白さを解説しました。
髙橋さんが事務局を務めるヒストリカ映画祭は、日本の時代劇をはじめ、世界各地で制作されている歴史を舞台とした映画を紹介するのが目的です。毎年12月頃に京都で開かれており、今回(12月13日~18日、京都文化博物館)で18回目を迎えます。上映会や世界の若手スタッフが参加するワークショップなど、映画ファンよりは制作者を意識した映画祭として運営されています。また、映画が高市早苗首相による重点施策「戦略17分野」に選定されたことから、髙橋さんは、映画が積極的に世界進出を目指す産業としての側面も解説しました。