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2018.07.19

2018年度第1回文学部FD報告会を実施しました【文学部】

 2018年7月11日午後3時半より約1時間の間、大宮学舎東黌ラーニングコモンズにおいて、文学部の教員を中心とする約60名の参加の中、「大宮コモンズの現状と活用方策―コモンズの可視化について―」と題する2018年度文学部FD報告会が行われた。今年度、使用を開始した新しい東黌の2階にはキャリアセンターを含めたスチューデントコモンズが開設され、併設されているラーニングサポートセンターとともに、誰もが気軽に使用できるオープンスペースとして学生の新たな学びの展開の可能性が開かれている。なお、大宮コモンズとは昨年度後期に大宮図書館内に開設されたナレッジコモンズと東黌に新設されたスチューデントコモンズの総称である。
 今年度の文学部FD委員会ではFD活動のテーマを「大宮コモンズを活用した教育活動の展開の可能性」と定め、前期において大宮コモンズの活用方策について検討を行ってきた。今回の報告会はこれまでの検討内容と今後の大宮コモンズのあり方について構成員間で課題を共有することが大きな目的であった。
 報告会では、文学部FD委員会内「大宮コモンズの活用方策」グループ座長の越前谷教授より、まずグループの教員の協力で実施したアンケート結果が報告された。それによれば開設から2ヶ月経った今年6月の時点でも文学部3回生・4回生のスチューデントコモンズ利用率は10%程度に過ぎず、4割の学生は存在さえ知らないという驚愕の事実が示された。このことから、同教授は単に空間を整備するだけではなく、グループワークを行うためのスキルを学生に提供する必要性があり、特に基礎演習Ⅰなど初年次の授業においてこうした技能を養成する重要性を指摘した。
 次いで、コモンズの利用を促進するための方策として、「インフォメーション機能」の充実の必要性が述べられた。文学部は伝統的に学科専攻ごとに設置されている合同研究室(略して「合研」)が学生の卒論指導を初めとした学びの支援を行ってきたし、コンピューターリテラシーについては情報メディアセンターがその役割を果たしてきたが、これら学生の支援を行う部局をつなぐ機能をコモンズに持たせるなどの提案は大変示唆に富むものであった。また、例に出された同志社大学におけるラーニングコモンズの紹介サイトは学生目線に立ってコモンズの活用方法が具体的に示されており、今後、コモンズの機能を可視化していく方法を探る上でも参考になるとのことであった。
 最後に文学部教務課から、教員にとってもわからないことの多いコモンズの利用方法について具体的な説明がなされ、報告会のスケジュールは終了した。参加者アンケートにおいて、ゼミでの成果をコモンズエリアに掲出することや、コーヒーが飲めるカフェを併設することなど、積極的な提案をする意見が多く見られ、コモンズに対する本学教職員の関心の高さが見いだされた。