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2018.12.21

「第9回アーバンデザイン甲子園」で阿部大輔・木村慎弥ゼミナールが「審査員特別賞」を受賞、石原凌河ゼミナールが「入選」しました【政策学部】

 2018年12月9日に開催された日本建築学会近畿支部都市計画部会主催「第9回アーバンデザイン甲子園」で、政策学部阿部大輔ゼミナール(内海ありさ【代表】、大谷歩美、木戸琴音、信貴陸斗、嶋根早紀、中谷有里【副代表】、西野莉央、葉狩佳奈、藤川奏絵、藤本哲、森本臣【副代表】)が「審査員特別賞」を受賞、石原凌河ゼミナール防災まちづくりプロジェクト(冨上弥生、上村愛、三橋巧、栗尾大成、岡本拓朗)が「入賞」しました。

■審査員特別賞<阿部大輔ゼミナール>
「都市を充す-地域空間の包容力の向上に向けた都市デザイン提案-」
【概要】
 わが国では、本格的な人口減少社会を迎える一方で、社会的弱者の増加が懸念される。人口減少時代には、社会的格差はむしろ拡大していく傾向がある。社会的弱者の増加は住宅 問題に直結する。しかし、わが国の住宅政策は、市場拡大を図り支援の範囲を縮小する傾向にある。住宅セーフティネットのひとつである公営住宅は、入居有資格者に対して、募集戸数は圧倒的に不足している。住宅困窮者の将来的な増加は、社会階層ごとの集住を押し進め、社会的排除や地域の包容力の低下を招きかねない。そこで、平面的かつ垂直的なソーシャルミックスを図ることで、異なる社会階層を混淆し、都市の包容力を向上させる。 社会的弱者や富裕層の集住を防ぎ、都市内格差を是正し、多様な層を混淆させ都市経済の 底上げを図ることで、都市全体の発展を促す。さらに、低利用状態である住宅のストックの拡充を促進し、廉価で多様な住宅がまちなかにストックされていく仕組みの構築を図る。



■入賞<石原凌河ゼミナール>
「巨大災害に備えた設計図を描く~被災を減らす持続可能なまちづくり~」
【概要】
 これまで災害に対する事前準備において、発災後の生活再建や地域の存続については十分な事前準備が行われていなかったのではないか。我々は、発災後に様々な理由で家族が別居してしまう「世帯分離」という現象に焦点を当てた。本研究は、世帯分離によって起こりうる問題を提起し、それを防ぐための提案を行い発災後も地域を持続させるために移転の事前検討を促すものである。
 対象地域として、南海トラフ巨大地震が発生すると大きな被害を受けるとされている和歌山県の日高地方をフィールドとし、各地域の分析を行った。地域の特徴を把握した上で、農家・小売店・企業間の3つの移転・連携案と、根幹的な課題解決として世帯ごとの移転案を策定した。これらを相互に行うことで、世帯分離という課題への対策とする。



 このコンペは2010年より開催されており、近畿圏の大学・大学院におけるアーバンデザインや都市計画・まちづくり の演習、実践、卒業設計等を集めて、教員・学生が一同に会し、作品発表・意見交換・情報交流を行うものです。審査員は近畿に拠点をおいて活動する新進気鋭の実務家が担っています。
 今年は25作品の応募の中から以下の10作品が入選し、入選チームのみが最終審査に挑みました。
01 龍谷大学石原ゼミ 《巨大地震に備えた設計図を描く~被害を減らす持続可能なまちづくり~》
02 大阪大学大学院 《つむぎあげる集落のストーリー》
03 明石工業高等専門学校 《Takeno Wind College》
04 大阪工業大学大学院 《浮舟 川により紡がれる暮らし》 ※最優秀賞
05 神戸大学大学院 《融けだすウラロジ―高架下を起点とした元町再編計画―》 ※優秀賞
06 大阪市立大学大学院 《移ろい映る ~歩行空間の再編~》 ※審査員特別賞(高岡賞)
07 関西大学大学院 《行為表達(オモテデルフルマイ) 》 ※審査員特別賞(忽那賞)
08 関西大学大学院 《生命が廻る街 千里ニュータウンにおける葬送・埋葬空間》
09 大阪市立大学大学院 《つながる、テンノジ》
10 龍谷大学阿部・木村ゼミ 《都市を充す 地域空間の包容力の向上に向けた都市デザイン提案》 ※審査員特別賞(絹原賞)

建築系の学部・大学院からの参加が大多数を占める中で、両ゼミの健闘が光りました。

■リンク
阿部 大輔教授 紹介ページ
石原 凌河講師 紹介ページ
日本建築学会近畿支部HP「第9回 アーバン・デザイン甲子園 結果発表」