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2019.01.16

第30回 龍谷大学 新春技術講演会に農学部教員と農学部生が参画

 2019年1月16日(水)、びわ湖プリンスホテルにおいて、第30回龍谷大学新春技術講演会が開催されました。龍谷大学瀬田学舎開学30周年記念も兼ねており、約350名が参加されました。

 「課題への挑戦、科学で拓く新たな未来」をテーマに、経済産業省や企業の方、理工学部教授からのご講演のほか、農学部教授による講演もなされました。

 入澤崇 学長による「科学と仏教」と題した講演の後、パナソニック株式会社 執行役員 藤井英治 様による「総合電機メーカーの挑戦 社会課題に向き合うソリューションカンパニーを目指して」の基調講演と続き、龍谷大学農学部からも2名の先生のご講演がありました。

 農学部食品栄養学科 伏木 亨教授の「おいしさの構造と客観的評価法の開発」と題した基調講演では、人がおいしい!と感じるその理由について、食文化や脳との関わりなど4つの視点からの客観的な評価や定量的評価といった科学的な研究成果のお話がありました。30年前には、おいしさには個人差があって、そこには科学がない、と言われていたそうですが、科学にないものを科学として捉えることはエキサイティングだ、というあきらめない伏木教授の研究心から、人々の生活と密接するおいしさの構造が解明されたことも伺いました。


 また、農学部資源生物科学科 米森敬三教授は、「伝統素材『柿渋』とその利活用の新たな展開」について講演されました。柿渋とは、未熟のカキを粉砕して、その搾汁液を発酵させたもので、清酒の清澄剤や塗装材として使用されているそうですが、血圧や血糖値を下げる効果があるとも言われています。タンニン合成を制御する遺伝子を探す米森教授の遺伝子レベルの研究が進めば、農業だけでなく、創薬や保健用食品など、ライフサイエンス分野での応用が期待大です。

 講演に加えて、ポスターセッションも行われました。約60件中、農学部からも14件を出展し、農学部教員と農学部生が担当。農系企業の方々の参加も多く、研究に対するいろんな質問に、ポスターセッションを担当した農学部生たちの刺激と手ごたえにもなりました。