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2019.07.17

大嶋健三郎院長の特別講義「死から生へ」に感動(実践真宗学研究科1回生対象) 【文学部】【実践真宗学研究科】

 あそかビハーラ病院は、独立型緩和ケア施設(二八床)であり、全国から注目されている。このたび訪問実習の前に、その大嶋健三郎院長をお招きして、7月12日に特別講義を開催した。

 あそかビハーラ病院院長・緩和ケア医の大嶋健三郎先生は、こう教えてくれた。
「よくホスピスは死に場所だと言われます。私はそう考えていません。患者は死ぬためにこの病院に来たのではない。緩和ケア病棟は、患者が人生最後の一日を生きる場所です。医師と看護師と僧侶もいる医療チームは、患者が生きるためのお手伝いをします。逃げられない患者から逃げたら、患者は孤独になる。緩和ケアチームの姿勢は、「向き合う」「逃げない」ことです。」
大嶋院長は、患者との出会いとその物語を優しく語った。聴いている院生も教員も、院長と患者たちの真実の物語を聞いて感動した。大嶋院長は、患者の歩んでこられた人生を尊重し、医療と仏教が統合した緩和ケアをめざしておられる。また、医療チームの一員である宗教者の役割についても考えさせてくれた。大嶋健三郎院長や病棟スタッフの努力と慈しみに学んでいきたい。(教員 中村陽子、森田敬史、鍋島直樹)