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2019.09.24

中田裕子 農学部講師らの研究グループがモンゴル帝国時代の仏像発見に関する書籍をモンゴルで出版【研究部】

2016年9月、本学農学部食料農業システム学科中田裕子講師らの研究グループは、モンゴル国西部のハルザン・シレグ遺跡で、モンゴル帝国時代に作られた仏像の手足を発見しました。これを受け、2017年4月には、入澤崇学長や研究グループのメンバーでもある文学部村岡倫教授を交えて記者会見を行い、全国の各新聞で報道されるなど、大きな注目を浴びました。
 
さらに同年9月には、本学国際社会文化研究所の研究費など、本学の研究支援によって本遺跡を再調査すると共に、仏像は切り出され、その他の出土品と合わせて首都ウランバートル市に運搬、保管されました。その後これら文化財はその重要性に鑑みて出土した現地の博物館に寄贈することになり、昨年2018年9月に入澤学長臨席のもと、ウランバートルの国立歴史博物館で出土品の展示会が開催され、併せて学長から現地文化センター長に寄贈する式典も行われました。詳細は本学ホームページでも過去に紹介しています。

展示会や式典には一般の人だけでなく、報道機関も多数訪れて取材するなど、モンゴルでも、チンギス・カン時代の仏像という歴史的な発見は多くの人々の関心を呼んでいます。それを踏まえ、この度、中田講師・村岡教授による仏像の発見とその研究が、モンゴル国において『アルタイ地方におけるモンゴル帝国時代の仏像発見とその意義』としてモンゴル語で刊行され、さる9月4日、ウランバートルのモンゴル科学アカデミー本部ビルにおいて、出版記念会と研究シンポジウムが開かれました。本学380周年記念の事業として、モンゴルの仏教遺跡の調査も進められるなど、今後の研究調査の成果にも注目していきたいと思います。


今回出版された書籍


モンゴルにおいて本の内容を説明する中田講師(中)・村岡教授(右)