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2019.11.08

経済学部 専攻科目「観光経済論」において農村観光の体験・見学をしました!

11月2日(土)に、経済学部の専攻科目である「観光経済論」(サブテーマ:ルーラルツーリズム・グリーンツーリズム)(担当:西川 芳昭 教授)の受講生17名が、滋賀県甲賀市にある、NPO法人秀明自然農法「しがらきの里」へ訪問し、農村観光の体験・見学を行いました。

「グリーン・ツーリズム」とは、大きな施設建設やインフラ整備による環境破壊を招きかねない大衆観光とは異なり、都市住民の環境保護と実践、自然と人にやさしいライフスタイルへの転換を促す可能性と、受け入れる農村地域にとっては、地域再生の手段の1つとして、過疎化・高齢化・第一次産業の衰退などといった諸問題への解決を見出す可能性を持った“新しい観光”として、現在注目されています。

今回のグリーン・ツーリズム体験・見学の目的は、現代に再生された農村景観や、化学肥料・農薬を使わずに育てられた作物、昔ながらの「おくどさん(かまど)」が使用されている古民家など、自然とともに生きる暮らしを現代風に実践されている施設へ訪問し、学生に人と自然の接点である里山の暮らしを体験・体感してもらうことにありました。

受講生は、江戸後期頃に琵琶湖北東・浅井の地に建てられた葭葺(よしぶ)きの民家の中で、家を形づくる、草・木・土それぞれに息づいている伝統的な農村の生活を感じながら、里山の自然や生物の多様性、循環型農業に関する説明を受けました。また、農薬・化学肥料不使用の大豆で作ったお味噌を使った、美味しいお味噌汁も味わいました。

そのあとは、庭園と畑を散策し、様々な生物が豊かに息づく畑の中で、作物に直接触れる機会を持ちました。雑木林の落ち葉を集めて堆肥をつくり、作物を育んでくれる太陽と水、土への感謝の念を忘れないことを職員から聞きました。種を播いて、芽を出し、葉を伸ばし、やがて鮮やかに色づいていく、オクラの種子を初めて見た受講生は、自分たちが日頃食べているものがどのように作られているのかについて、様々な思いを馳せている様子でした。

今後の講義では、このような体験をもとに、都市部住民と農村がどのように共生していくかについて、議論が展開される予定です。

経済学部では、教室内での講義だけではなく、実際の現場に出向き、多様な方々との交流を通じて、社会経済の学習を進めています。