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2019.12.06

「農業政策論」にて講演会を実施~最近の農政の動きについてー米政策を中心にー~

2019年12月6日(金)3講時、「農業政策論」にて、元農林水産省近畿農政局生産部長 石場 裕氏をお招きし、「最近の農政の動きについて―米政策を中心に―」と題してご講演いただきました。
ご講演後、講師の石場氏と担当教員の宇山教授にお話を伺いました。

【石場氏より】
まず導入として、農業の現状について、農業産出額、就業構造、農地面積など基本的な数値を年次変化で追っていきました。次いで、現在の農業政策の根拠法である「食料・農業・農村基本法」の理念と概要、それに基づき、農業の成長産業化と所得向上のため、現在実施されている農業政策のアウトラインについて説明しました。その中で、生産現場の強化策の一つである「米政策改革」についてとりあげ、食糧管理法による国による米の全量管理の時代から、順次米価などが自由化され、市場原理に基づいた価格決定、流通の自由化、最近の大きな動きとしては「国による生産数量目標配分の廃止」に至る流れ(米政策の変遷)を説明しました。
1経営体当たりの規模拡大は進んでいるものの、農業就業者の高齢化、耕作放棄地の増加など、依然解決すべき課題は多いことを理解していだいたと思います。米政策については、学生さんがまだ生まれていない時代のものもあり、驚きが少なからずあったようです。内容は概論でとっかかりが出来ればと思っていましたし、途中時間の関係で、説明を簡略化したところもありました。しかし、感想を拝見して、講義内容をよく理解し課題を把握されているように感じ、大変うれしく思いました。学生さんが興味を持たれたところについて、今後深く勉強されると思います。卒業されると、農業に関係の深いところに就職される方が多いと思います。将来、若い力で農業を引っ張っていってもらうことを期待しています。

【宇山教授より】
同じような内容のことでも、違った人の口から発せられるとまた入ってくるところが異なるといいます。今回お願いしたのはそういう意図に基づいていますが、期待した以上に学生たちの心に入っていったように感じました。また、農林水産省で働く人の仕事についても触れられており、キャリア的にも興味を持って聞いてくれたようにも思います。