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2019.12.11

「基礎演習Ⅰ」にて講演会を実施~共生ゲノミクスと異端の進化  AM菌異型リボソームの例から~

2019年12月11日(水)2講時、「基礎演習Ⅰ」にて、基礎生物学研究所 研究員 前田 太郎氏をお招きし、「共生ゲノミクスと異端の進化 AM菌異型リボソームの例から」と題し、ご講義いただきました。
先端研究の紹介として、前田氏が専門とするアーバスキュラー菌根菌のゲノム解析について講義されました。この菌根菌は、農作物を含む多くの植物種と共生し、その生育を助けるため、土壌改良資材としても活用されている重要な微生物です。講義では、前田氏の複数のAM菌のゲノム解読から、真核生物として例外的にリボソーマルDNAのゲノム内多型が見つかったことを手法解説を含めてお話しし、多くの生物で生態学的なマーカーとして頻用されるリボソーマルDNAも万能ではないことを示しました。またこの多型は、同じく幅広い宿主をもつマラリア原虫でも見られ、タンパク質の工場であるリボソームの多型が宿主の広範性に関与するかもしれないことを紹介してくださいました。
学生からは「難しい言葉も多かったが、普段聞けない最先端の研究の話が聞けて良かった。もっと勉強しようと思った。」などの感想が寄せられました。