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2020.03.06

第34回京都工芸サロンを開催しました

 龍谷大学・京都産業学センターが主催する第34回の京都工芸サロンを2月25日に開催し、山本合金製作所の山本晃久氏に「「これからの手仕事」のテーマでご講演いただきました(山本氏は本学文学部のご卒業です)。
 ご講演では、「鏡師の仕事」と「これからの手仕事」の二つのことについてお話しされました。
講演の前半では、鏡師や鏡の歴史について述べられるとともに、江戸末期、慶応年間に創業された工房の歴史が紹介されました。先々代(3代目)にあたる祖父が復活させた魔鏡の現物もお持ちいただきました。
 後半の「これからの手仕事」についてのお話では、鏡師が直面しているskill、equipment、tool、materialの現状を紹介されるとともに、新しい販路の拡大や発信などに積極的に取り組んでおられることが話されました。また、「伝統的なコトは変えず」に、「技術や素材でコラボレーション」ということで、デザイナーなどとの協業の取り組みも紹介されました。
 山本氏が講演のなかで何度も発せられたのが「職人」という言葉です。さまざまな分野の人たちとコラボしながらも、あくまでも鏡師という職人に徹するという熱い思いを感じました。また「意味的価値の革新」ということで、design、concept、storyの三つのキーワードを示されたことも印象的でした。
 講演の内容は興味が尽きないものであり、懇親会の場でも山本氏を囲んで質疑応答や意見交換が繰り広げられました。
 京都工芸サロンはセンター設立以来、年に2回程度、京都の伝統産業に関わる方々をお招きし、自由に意見交換する場として開催されています。今後も京都の工芸人の方々とのコミュニケーションを継続していく所存です。関心をお持ちの方のご参加をお待ちしています。





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