Need Help?

News

ニュース

2020.06.02

先端理工学部 内田 欣吾 教授、博士研究員 西村 涼 氏が日本塗装技術協会 協会賞(編集委員長賞)を受賞されました

 先端理工学部 内田 欣吾 教授と博士研究員 西村 涼 氏(龍谷大学理工学研究科博士後期課程修了)が日本塗装技術協会 協会賞(編集委員長賞)を受賞されました。
 塗装工学誌第54号巻1号(2019年1月)に発表された技術資料「光照射により可逆的に生成する超撥水性表面と超親水性表面」が評価され、賞の受賞となりました。



◆内田先生のコメント
 この度は,日本塗装技術協会賞 編集委員長賞という大変栄誉ある賞をいただき,誠に光栄に存じます。本論文を評価いただいた選考委員の方々をはじめ協会関係者の皆様には、厚く御礼申し上げます
 今回、塗装工学誌に報告させていただいた「光照射により可逆的に生成する超撥水性表面と超親水性表面」は,光で可逆的に色と分子構造を変えるフォトクロミック化合物、特にその中でも両異性体が共に熱的に安定で、結晶状態でも光異性化が起きるジアリールエテンの結晶を用いたものです。光照射により生成する異性体間の極性には、それほど大きな差異はないのですが、表面に形成する凸凹構造が、濡れ性の差異を決定的なものにすることを明らかにしました。その結果,これまでにない濡れ性の変化が光で誘起させることができました。
 本来、光照射による分子の極性変化が小さなジアリールエテンで、このような結果が得られたことは驚きですが,合成が多段階に及ぶ誘導体であるため、このままでの実用化は難しいと考えています。表面構造を他の安価で安定な物質に移し替える等の方法を検討し、汎用性を高めると同時に、新たな表面機能の探索を行っていきたいと思います。



◆「光照射により可逆的に生成する超撥水性表面と超親水性表面」の研究内容について

◆内田 欣吾 教授の紹介
 researchmap


賞状