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2020.08.24

都市、農村、他国、働き方 -- 直面する状況から With/After コロナを考えるオンライン意見交換会 8月4日(火)Zoom開催

都市、農村、他国、働き方 -- 直面する状況から With/After コロナを考えるオンライン意見交換会が8月4日に開催されました。


 コロナ禍において、「新しい生活様式」や、「社会的距離の必要性」を受け入れざるを得ない状況となり、IT・ICT利用の普及が急激な社会の変化をもたらしています。
 その中で、わが国も含め諸外国のリーダー、各地方自治体や企業におけるコロナ禍での対応も様々であり、また私たち自身も働き方や家族との関係など、新たな人間関係の構築、新しい生活様式の模索に右往左往しています。
 このような中、LORCのメンバーによる多様な専門領域からコロナ禍における報告がされ、With/After コロナについての検討が話合われました

 1.オンラインによる話し合い媒体の可能性と限界は?
 2.リーダーたちの談話分析や、報道の在り様は?
 3.虐待、生活貧困者への「近づく」という今までのアプローチ方法の修正の必要性
 4.コロナ対策による生活様式の変更に伴う社会問題

など、LORCの研究員による多様な専門領域から14件の報告がされました。

 今まで、「対面」であった会議等がオンライン化されることにより、距離的制約がないことや伝達手段の豊富さには可能性が期待されますが、実際に触れることで感じ取る作業については、見せ方などかなりの努力が必要となることや、初対面における信頼性の構築についてなど、多くの課題が生じている現状が報告され、完全な互換ツールとは考えにくく、まだまだ課題が多いことが明らかになりました。
 また、働き方改革などにより、都市部から地方への移住という選択肢や、長い在宅によって食への意識の変化も見られるようになってきました。これによって都市部以外の農村や過疎地にとってはより良い方向を目指すことができる可能性もあります。しかし、一方で、このような変化を受け入れられない貧困世帯などが置き去りにされる可能性も指摘されました。
 これまで虐待のケアや貧困世帯への対人支援のアプローチは「近づく」ことでしたが、「社会的距離」の確保のためにこのアプローチにも、新たな支援技術を確立しなければならない事も今後の課題として提示されました。

このほかにも、リーダー達の発言をリスクコミュニケーションの観点より分析したり、コロナを発症した側からみたメディアへの提言など、多様な専門性を生かし、LORCらしい研究会となりました。

発表内容については、LORCのHPにて詳しく掲載しております。
https://www.ryukoku.ac.jp/nc/news/entry-6027.html

私たちは、世界規模のパンデミックという現実を抱え、社会的制約を受け入れながら、今回各分野から指摘をされた社会課題についてアプローチをし続けていかなければなりません。LORCでは、新型コロナウィルスを「人類共通の脅威であり、克服すべき感染症」と捉え、どう対峙(against)し、どう制御(control)していくかをこれからも検討していきます。