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2020.08.31

「森のある大学 龍谷大学里山学研究センター」 第2回研究会開催【研究部・里山学研究センター】

<森のある大学 龍谷大学里山学研究センター 第2回研究会 概要>

日時:  2020年8月25日(火)10:00~12:00
第1発表:「「龍谷の森」における教育(瀬田)と市民活動」
     林 珠乃氏(先端理工学部・実験講師)
第2発表:「「龍谷の森」の変遷と環境教育(深草)」
     谷垣 岳人氏(政策学部・准教授)

 
 「龍谷の森」とは、龍谷大学瀬田学舎に隣接する水平面積38haの里山林のことです。龍谷大学が、1994年にこの土地を購入して以来、ここでは、市民向け講座を展開する龍谷エクステンションセンター(REC)による自然観察会を皮切りに、学生や教員のフィールドワークや研究、小学生を対象にした龍谷ジュニアキャンパス、総合学習、子ども理科実験・工作教室など、様々な里山利用がなされています。また、2003年に龍谷大学の教職員や市民によって「龍谷の森」里山保全の会が結成され、同会が中心となり、林道整備や倒木処理、腐葉土作りなど本格的な保全活動が行われています。
 今回の第2回研究会では、こうした「龍谷の森」における様々な環境教育活動の中心を担い、また、「龍谷の森」での生態物調査を行っている林珠乃氏(先端理工学部・実験講師)と谷垣岳人氏(政策学部・准教授)より、瀬田学舎と深草学舎それぞれの教員の立場から「龍谷の森」での市民や学生に対する様々な環境教育活動の内容を報告していただき、「龍谷の森」に関する情報(「龍谷の森」とは何か、「龍谷の森」でこれまでに何を行ってきたのか)を共有するとともに、今後の「龍谷の森」の利活用についての議論を深めました。
 


オープンキャンパスにおける「里山ツアー」  の様子

里山保全の会による腐葉土作り

 林氏(瀬田学舎)は、先ず、瀬田学舎に属する学生と「龍谷の森」との関わり(フィールドワーク、卒業研究)、オープンキャンパスにおける「里山ツアー」や夏休みにおける子ども理科・実験工作教室の内容などを説明し、「龍谷の森」が学生や市民にとって貴重な場であることを示しました。林氏は、次に、「龍谷の森」里山保全の会の活動内容を詳述し、近年では保全の会以外にも参加を呼び掛け、実際に(CSR活動として)外部企業や大学内のサークルが参画していることを述べました。


「龍谷の森」をぐるっと一周回るCルートで確認された植物


「龍谷の森」でテントを張り、日の出から1時間観測して確認された鳥類 赤いラインは「龍谷の森」を保全するきっかけとなったオオタカ


 谷垣氏(深草学舎)は、先ず、「龍谷の森」の変遷について、この森がどのような経緯を辿り、今に至るのかを説明し、その中で様々な利活用や保全の活動が行われている旨を指摘しました。谷垣氏は、次に、「龍谷の森」における生態物調査や植物調査の内容を詳述し、多様な生態系や植生があることを述べました。さらに、谷垣氏は、深草学舎に属する学生と「龍谷の森」との関わり(例えば、「里山学」、「生態学のすすめ」などといった講義)や学生以外の里山利用の広がりの事例を挙げた上で、「龍谷の森」は、「里山の生物多様性」の場としてだけでなく、これら「龍谷の森」における環境教育を通した「人と自然との関係性」も学ぶ場でもあり、「地域の多様性(生物・文化)を発見し多世代間の縁を結ぶ学の場」であることを示しました。

 いずれの発表も、里山学研究センターの根幹に関わる内容であり、また、実践的な立場から「龍谷の森」の歩みを明示したものでした。そのため、両報告者に対する質疑応答では、子どもの福祉(森や自然と子どもや保育教育との関係)、「龍谷の森」全体の明確な位置づけ、里山を通じた学生間の交流など、様々な観点から今後の「龍谷の森」の利活用に関する議論が行われました。