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2020.09.18

法学部法律学科 濱中新吾教授の論文がSSCI認定ジャーナル″Democratization″に掲載【研究部・法学部】

 SSCI(Social Science Citation Index)認定ジャーナル″Democratization″に、本学法学部 法律学科 濱中新吾 教授が、“The role of digital media in the 2011 Egyptian revolution”(2011年のエジプト革命におけるデジタルメディアの役割)と題した論文が採択されました。

 

 SSCIとは、社会科学領域の主要な国際学術誌の論文をデータベース化したもので、この検索対象に含まれることは、学術誌として一定の水準を満たしていることの証左でもあります。その中でも″Democratization″はSSCIの中でもQ2カテゴリー(四分位の第二層)に属しており、インパクトの高い学術誌であることを意味します。

 

 さて、これまでの研究では、2011年1月のエジプト蜂起(1月25日革命)は、ソーシャルメディアが介在した世界初の成功した革命だと主張されていましたが、ソーシャルメディアと反体制デモへの参加の関係は、議論の余地があり不透明なままでした。濱中先生の研究では、情報拡散理論と社会運動理論の双方から仮説を導出し、独自の世論調査データで検証しました。

 

 濱中先生は、論文の中で、デモの先導者は、デモの後発参加者よりも、FacebookやTwitterで活発であり、活動的なブロガーはムバーラク政権に対するデモに参加する傾向が認められることを明らかにしました。

 

 この結果は、ソーシャルメディアの効果が限定的で、衛星放送や口コミ情報が決定的であると結論づけた従来の結論とは異なっており、ソーシャルメディアが反政府抗議行動における集合行為問題の軽減に有効だと主張しています。また、政治的機会構造の概念を計量分析モデルに組み込み、これが革命運動に有効だったことも実証的に示しています。

 

 当該論文はSouthern Political Science Associationで2018年の1月に発表したものに多数の加筆修正を試みています。

 

【論文掲載情報】

●雑 誌 名:

Democratization (インパクトファクター:1.745)

 

●論 文 名:

The role of digital media in the 2011 Egyptian revolution

(2011年のエジプト革命におけるデジタルメディアの役割)

 

●著 者 名:

 龍谷大学法学部 法律学科 濱中新吾 教授