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2020.11.25

今年も「労働問題・労働条件に関する啓発授業」を行いました

 11月は「過労死等防止啓発月間」です。2014年11月1日に過労死等防止対策推進法が施行されてから丸6年が経過しましたが、過労死・過労自殺は依然なくならないままです。
 「過労死のない社会」の実現に向けて何ができるか、そのような思いから「現代社会と企業」では2017年度以来、毎年この時期に「労働問題・労働条件に関する啓発授業」を行っています。この「授業」は厚生労働省「過労死等防止対策等労働条件に関する啓発事業」の一環で、講師を派遣していただいているものです。
 今年は、西垣迪世さん(過労死ご遺族)と古川拓弁護士のお二人にご講演いただきました。コロナ禍のためオンラインで画面を通してとなりましたが、過労死がどのように引き起こされるのか、過労死を防ぐために何が必要かなどを学ぶ機会となりました。
以下に、受講した学生の感想を紹介します。


 今回の講義を聞いて過労死に関することは想像の何倍も悲惨なものだと感じました。ニュースで見かけたことはあるものの自分とは関係のない話だとどこかで線引きをしていた部分があったのですが、来年から自分も社会人になるため、労働に関する知識をつけて、自分で自分の身を守れるようにならなければならないと思いました。(西垣さんのお話を聞いて)
 講演を聞いて、労災は国が認めなければいけないもので出ているものは氷山の一角に過ぎないという話や初任給に残業時間を組み込んでいる話を聞いて、危機感を感じました。過労死をしないためにもルール作りはもちろんのこと、より働きやすい環境を作るためにも権利も生み出していかなければならないと思いました。(古川弁護士のお話を聞いて)


 「現代社会と企業」では、学生にとって身近な問題である「就職」を素材にして「企業と社会」について考えています。大学生にとって「就職」は雇用・労働の入り口ですので、「企業と社会」を考えるのには「適切な教材」です(最近では、ブラック・バイトの問題も深刻ですので、大学在学中から「働く」ことは身近なこととなっています)。
 学生時代にワークルールの基本を見につけて、卒業後には生き生きと「賢く働く」人になることを願っています。そして、「過労死のない社会」を実現するために力を合わせてもらえればと思います。
(文責:細川孝)