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2020.11.18

キャンベル共同計画ライブラリー(C2ライブラリー)を更新【犯罪学研究センター】

日本におけるエビデンスに基づいた政策の確立を目指して

龍谷大学 犯罪学研究センター(Criminology Research Center)では、犯罪をめぐる多様な〈知〉の融合と体系化を目的とし、現在13のユニットでの研究活動が行われています。
その一つである「政策評価」ユニット*1では、浜井 浩一 ユニット長(本学法学部教授)のもと、犯罪学(犯罪防止)における科学的エビデンスの構築と共有を目的として、2000年に国際研究プロジェクトとして始まったキャンベル共同計画(Campbell Collaboration: C2)*2に協力しつつ、政策評価研究が行われています。


https://campbellcollaboration.org

https://campbellcollaboration.org


今回、キャンベル計画 日本語版WEBサイトにて「抄録(Plain language summary)」を中心として、計9ファイル(刑事司法3・国際開発4・障害2)をライブラリへ追加、更新しました。

■キャンベル計画 日本語版 TOP
https://crimrc.ryukoku.ac.jp/campbell/index.html

■キャンベル共同計画ライブラリ TOP
https://crimrc.ryukoku.ac.jp/campbell/library/index.html


今回、新たに加わった「抄録」は、キャンベル共同計画の数々の成果報告を広く一般に周知するために簡潔にまとめられた英語版のパンフレット(Plain language summary)を日本語に訳したものです。この「抄録」を通して、各調査研究が何を目的とし、どのような結果が得られたのかを端的に理解することができます。
さらに、この「抄録」を端緒として「レビュー」や「プロトコル」などの調査報告書を読み進めていくことで、エビデンスについて考える機会や成果を活用する機会が増える一助となることを期待しています。

<今回の更新内容>

▼「刑事司法」分野
https://crimrc.ryukoku.ac.jp/campbell/library/crimejustice.html
【>>PDF Link】焦点をしぼった抑止策は、中程度の犯罪削減につながる
【>>PDF Link】ホットスポットポリシングは、犯罪の減少と関連している
【>>PDF Link】コミュニティと問題解決型の戦術による無秩序の取り締まりは、犯罪の減少と 関連しているが、積極的な秩序維持のアプローチの結果はそれとは異なる

▼「国際開発」分野
https://crimrc.ryukoku.ac.jp/campbell/library/international.html
【>>PDF Link】低・中所得国の青年期の予防的栄養介入に関するエビデンスは乏しい
【>>PDF Link】コミュニティベースのアプローチは、栄養不良の5歳未満の子どもたちに 利益をもたらすことができる
【>>PDF Link】複数の教育はHIVと自己効力感のアウトカムを改善するが、経済的アウトカムへの 効果はまちまちである
【>>PDF Link】金融包摂の介入は、その影響が非常に小さく、一貫性のないものである
【>>PDF Link】大規模駆虫プログラムは、集団レベルでの栄養状態と認知の発達に対してほとんど効果がない

▼「障害」分野
https://crimrc.ryukoku.ac.jp/campbell/library/disability.html
【>>PDF Link】多面的な介入は、障害のある成人のコミュニティ参加への影響が限定的であることを示している
【>>PDF Link】自閉症スペクトラム障害の生徒の不安に対する認知行動療法の介入は不安を軽減することができる


【補注】:

*1犯罪学研究センター「政策評価」ユニット:
https://crimrc.ryukoku.ac.jp/org/science.html

*2 「キャンベル共同計画(Campbell Collabolation: C2)/英語サイト
社会、行動、教育の分野における介入の効果に関して、人々が正しい情報に基づいた判断を行うための援助することを目的する国際的な非営利団体です。
https://campbellcollaboration.org/