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2020.11.20

【LORC】研究フェロー高橋進先生による著書『ムッソリーニ 帝国を夢見た政治家』が出版されました

LORC研究フェロー高橋進先生の著書が出版されました。

【概要】
 本書は、一般市民および歴史愛好者向けの「世界史リブレット 人」シリーズN.88として刊行されたものである。このシリーズではハンムラビ王からホメイニーまで100冊が予定されており、約半数が既刊である。
 本書では、ムッソリーニの人物像と活動、彼の意図に焦点を当てつつ、イタリア・ファシズムの台頭から崩壊、「過去の克服」までを描いた。彼は第一次世界大戦直後、世界で最初にファシズム運動を創設し、その3年後に政権を掌握、さらにその3年後から全体主義的な独裁体制に転換した。そこにはいかなる必然性と偶然性が作用したのか。革命派の社会党員からファシストに転じた彼は何をめざしたのか。彼はヒトラーに崇拝され、彼と対抗・競合しながら、最後にはその従属的同盟者として戦争に参加し、イタリアを敗戦と占領という悲惨に陥れた。中レベルの経済力・軍事力の国の指導者が、大国・帝国を夢見た末路というのが執筆後の感想であるが、今の日本にもこの点で通じるかもしれない。
(龍谷大学LORC研究フェロー 高橋進)

【書籍情報】
『ムッソリーニ 帝国を夢見た政治家』
著者:高橋進
出版社:山川出版社
シリーズ:「世界史リブレット人 88」
出版年月:2020年5月
ISBN:978-4-634-35088-5