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2020.12.03

原田助手ら「iScience」に論文が掲載されました(植物生命科学科・資源生物科学科)

 植物生命科学科の原田賢助手、奥野哲郎教授と資源生物科学科の大門弘幸教授は殺菌剤フェリムゾンの圃場耐性菌が顕在化しにくいメカニズムを発見しました。本研究成果は、出版社Cell Pressの「iScience」に掲載されました。

 病原菌から植物を守る殺菌剤は防除方策の根幹です。近年、殺菌剤に対し耐性を持つ耐性菌が出現、蔓延し、農業生産現場で大きな問題となっています。イネいもち病菌やごま葉枯病菌など多くの病原菌に対して広範な活性スペクトルをもつ殺菌剤フェリムゾンは、上市されて25年以上経ても耐性菌の出現が未報告な剤です。本研究では、フェリムゾン耐性菌が出にくいメカニズムを調べ、薬剤耐性をもつ菌は感染に必要なメラニン生合成能を欠損するという、耐性と病原性間にはトレードオフな関係があることを明らかにしました。本研究成果は、耐性菌が出にくい新規薬剤開発へとつながることが期待されます。

【論文タイトル】
Trade-Off Relation between Fungicide Sensitivity and Melanin Biosynthesis in Plant Pathogenic Fungi
(和訳:殺菌剤感受性と植物病原糸状菌におけるメラニン生合成間のトレードオフな関係)

【著者】
原田 賢 (農学部実験実習助手)
大門 弘幸(農学部資源生物科学科教授)
奥野 哲郎(農学部植物生命科学科教授)

【発表雑誌】
タイトル:Trade-Off Relation between Fungicide Sensitivity and Melanin Biosynthesis in Plant Pathogenic Fungi
著者:Ken Harata, Hiroyuki Daimon, Tetsuro Okuno
掲載誌:iScience

参考:
原田 賢 助手
 教員紹介
大門 弘幸 教授
 教員紹介 ・ 作物学研究室紹介
奥野 哲郎 教授
 教員紹介 ・ 植物病理学研究室紹介