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2020.12.09

経営学部特別講義「我が社の経営と京都」においてHILLTOP株式会社 副社長 山本昌作 氏にご講義いただきました。

 11月17日に龍谷大学・経営学部で開講している特別講義「我が社の経営と京都」においてHILLTOP株式会社 副社長 山本 昌作 氏による講義が、龍谷大学深草学舎にて行われました。

 講演では、超大量生産、孫請け、一社依存を脱却し、会社を変えてきた経験をお話しいただきました。その内容として、人を変えた(ルーティンからの解放)、作るものを変えた(「如何に」作るから「何を創る」かに変えた)、作り方を変えた(HILTOP SYSTEMを構築した)、取引先を変えたことが示されました。
元々鉄工所を嫌っていたご自身が、どうルーティンワークを合理化し、作業を無人化し、クリエイティブな仕事をするかを考えたということです。職人技、職人の仕事をデータ化することで、今では多品種少量生産、工場の24時間無人稼働を実現され「IT鉄工所」と呼ばれるようになりました。「楽しくなければ仕事じゃない」ことが強調されました。

 これまでに取り組んだ事例として、HILTOPが受注したマイクスタンドのことが紹介されました。他社は断りましたが、いつもワクワクドキドキの「ものづくり」がしたいとの思いを持ち、面白いと思うことをやったとのことです(ボーカルの方もとても喜んでいただいたとのこと)。「利益よりモチベーション」と熱く語られていたのが印象的でした。

 さらに自分が持つ能力・ノウハウ・経験についても話されました。にわか職人的にならず、ノウハウを自分のなかに抱え込まず、DATA化・標準化し、マニュアル化する。人に伝えることによって、自分以外の人も出来るようになりルーティンの仕事から解放される。それにより、新しい技術、ノウハウの習得が可能になり、創造的な仕事をしていくことにつながるとのことです。このようにして人が育つメカニズムを作りあげたことをお話しされました。

 最後に山本副社長は、「経営者ではなく事業家でありたい」と述べて、講義を締めくくられました。

(担当教員 細川 孝)