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2019.02.28

【報告】2018年度春季国内体験学習プログラム(滋賀県高島市)を実施しました。

春季国内体験学習プログラム(高島スタディツアー)『人と人、人と自然 ~エコツーリズムを通して“つながり”を学ぶ~』。2年目となる今年度は、2月22日(金)~25日(月)という日程で、学生15名が國實コーディネーターと共に滋賀県高島市へ行ってきました。
主なスケジュールは以下の通りです。

・1日目:2/22(金)
 朝8時に京都駅八条口に集合し、高島へ向けて出発しました。初日はマキノでの活動です。
 午前中はマキノ自然観察倶楽部の谷口さんより、エコツーリズムとは何か、マキノではどのような取り組みをしているか、等のお話をしていただきました。 観光資源がない場合はどうするのか?など、学生からの質問にも答えてくださいました。
 午後からはマキノの在原という地域へ移動し、スノーシュー体験をさせていただきました。マキノ高原で行う予定でしたが、今年はマキノでも雪がなく、標高が高いこの地域に変更となりました。 履き方のレクチャーを受け、片道約3キロの林道を歩きました。 雪の上を歩いたことがない学生もおり、疲れたものの良い経験になったようです。雪が多い地域ならではのエコツアーの体験ができました。


マキノ高原にてマキノ自然観察倶楽部の谷口さんよりエコツーリズムに関する講義


マキノの在原という地域でスノーシュー体験

・2日目:2/23(土)
 今津の椋川という集落での活動でした。山奥の集落で、通常なら1mくらいは積雪があるこの季節。しかし、今年は雪がほとんどありません。雪かきのお手伝いの必要もなく、雪があればできない炭焼き小屋の見学と、炭焼き用の薪割り体験をさせていただきました。炭焼きを生業にされていた時の話、獣害の話なども伺いました。その後、その地域で採れた大豆を使った豆腐づくりをし、集落の高齢の方が作ってくださった美味しい料理と釜戸で炊いたごはんとともにいただきました。
 食後は、わら細工体験で鍋敷きを作りました。昔からこの地域で作られているものを、集落の方に教えてもらいながら作っていきました。 完成後は囲炉裏を囲んでの交流会。椋川に移住してこられた是永さんや市役所職員、地域おこし協力隊、そして長年椋川で暮らされている高齢の方々と、お茶を飲みながらお話をしました。なぜ移住されたのか、地域の魅力は何か、交通手段はどうされているかなどについてお話を伺うことができました。


椋川にて、薪割り体験。お借りした交流館には囲炉裏があり、この薪を炭焼きした炭が使われていました。


丁寧に教えてもらいながらわら細工体験。鍋敷きを作っています。

・3日目:2/24(日)
 マキノの海津地区へ伺いました。まず、マキノの『フットパス』の取り組みについてのお話を伺い、午後からは民生委員さん、マキノ東小学校の児童、校長先生と一緒に海津のまちを歩きました。
 日本遺産に認定された琵琶湖とその水辺景観について、散策しながら説明をしていただきました。また、マキノ東小学校で取り組まれているカヤックの授業の話なども伺いました。マキノ東小学校は昨年の台風で琵琶湖に面した窓ガラスがすべて割れ、図書室の本にガラスが散乱した時に、子ども達のために地域の方がボランティアで来てくださったというお話もありました。まち歩きの後は、海津の古地図と現在の地図を重ねて歩いた道を辿るというワークショップをしました。高島市社会福祉協議会の方も来てくださり、学生からは海津のまちに関する質問だけでなく、地域福祉に関する質問など、多くの質問が出ていました。


海津のまちを歩く。琵琶湖とその水辺景観は、日本遺産に認定されており、海津も認定地域です。


まち歩きの復習。古地図と現在の地図と自分たちで撮影した写真などを比較してみる。

・4日目:2/25(月)
 最終日は、朝から琵琶湖の伝統漁法であるえり漁と競りの前の魚の選別作業の見学をしました。船で、えりのすぐ側まで行き、間近に見ることができました。水揚げされたのは、氷魚(ひうお)をはじめ、コアユ、ふな、スジエビ、イサザなどでした。その後、場所を移動し、滋賀県農政水産部水産課の方より琵琶湖の魚や漁についてのお話を伺いました。そして、調理体験では、漁師さんと一緒に魚を三枚におろしたり、コアユの佃煮やスジエビのかき揚げ、氷魚の釜揚げなど様々な調理法で魚たちを調理しました。たくさんの琵琶湖の恵みをおいしくいただきました。食後には漁師さんとの交流会を行い、グループにわかれていろんなお話を伺いました。漁師の仕事や生活、琵琶湖をはじめとした環境のことなど、興味深いお話を伺うことができました。その後、4日間の振り返りを行ってから帰路につき、18時に京都駅解散となりました。

 


琵琶湖の伝統的漁法であるえり漁を見学させていただく。たくさんの氷魚が水揚げされた。


琵琶湖の恵みを調理。刺身、佃煮、パスタ、釜揚げ、天ぷら、味噌汁など様々な料理ができた。

プログラム実施にあたり、本当に多くの方々にお世話になりました。ご協力いただいた皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。
学生たちはこの4日間の貴重な体験を通じ、様々な人と出会い、多様な価値観に触れ、多くのことを感じ、考えました。事後学習会を経て、4月には報告会を実施する予定です。詳細は追って、センターFacebookやホームページ等を通してお知らせしますので、ぜひ、ご参加ください。