2014.02.25
3/22 国際シンポジウム 『刑事施設での医療をいかに構想するか-フランスの実践とヨーロッパのパースペクティブ-』
◆企画の趣旨
日本行刑の目下の最大の課題は、刑務所等の刑事施設で医療を行う「医官」の確保です。現在、その定員の8割さえ満たせぬ状況があります。医者がいなければ医療は成り立ちません。政府も今年1月に公表された「矯正医療の在り方に関する有識者検討会」の報告書を受け、医官の待遇改善を中心とする対応策を急いでいます。しかし、それでだけ医師の安定的確保と矯正医療の充実強化を実現できるとは当の報告書も考えてはいないようです。
フランスは、1994 年に「塀の外と同等の医療」を実現するために、矯正医療を法務省から厚生省に移管する大改革を行いました。そして、その流れは、欧州の人権裁判所や人権機関の活動を介して、ヨーロッパの少なからぬ国々に広がりつつあります。
このシンポジウムでは、フランスの大改革と欧州におけるその発展を導いてきた実務家をそれぞれお招きし、日本の現状を踏まえて、その改革構想のリアリティをより広い視野から検討します。
◆開催日時
2014年3月22日(土)13: 00~17:00(開場12:30)
◆開催場所
龍谷大学深草学舎22号館102教室
◆報告者
加藤 昌義氏〔法務省矯正局法務技官 医師〕
ドミニック・ドゥ・ギャラー(Dominique de GALARD)氏〔前フランス司法省行刑局長補佐(医療担当)医師〕
ティモシィ・ハーディング(Timothy HARDING)氏〔ジュネーヴ大学医学部名誉教授〕
赤池 一将氏〔龍谷大学法学部教授〕
三島 聡氏〔大阪市立大学大学院法学研究科教授〕(司会)
◆参加申込【要事前申込/参加費無料】
矯正・保護総合センターHP(http://rcrc.ryukoku.ac.jp)のトップにある「お申し込み」ボタンからお申し込みください。
◆主催
龍谷大学矯正・保護総合センター
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※本シンポジウムは、科学研究費補助金新学術領域研究「犯罪者・非行少年処遇における人間科学的知見の活用に関する総合的研究」(課題番号:23101011)及び科学研究費補助金基盤研究(B)「官民協働刑務所の新たな展開と矯正・保護の社会的構成に関する政策法学的研究」(課題番号:23330023)の助成を受けています。