2018.03.09
【報告】春季国内体験学習プログラム(福島)を実施しました。
2018年2月24日(土)~28日(水)まで、春季国内体験学習プログラム(福島)福島スタディツアー ~福島の“今”を見、福島の人々の“言葉”を聴き、そして“自分”を見つめる~に、学生15名と筒井副センター長、竹田コーディネーターと共に福島県へ行ってきました。今年で3年目になります。
今回のスタディツアーでは、南相馬市内での活動を中心としたプログラムを実施しました。たくさんのことを学び・考え・悩んだ5日間でした。お話を聴かせてくださったみなさま、本当にありがとうございました。
4月下旬に、深草・瀬田の両キャンパスにて報告会を実施する予定です。詳細は追って、センターFB・HPを通してお知らせしますので、ぜひ、ご参加ください。
主なスケジュールは以下の通りです。
・2/24(土)
京都駅を8:00に出発し、天候等の関係で遅れが出て20:00前に福島市に到着しました。夕食後、NPO法人うつくしまブランチの皆さんから、震災前の福島の様子や震災直後の様子、現在の取り組みなどについて等、多様な視点からのお話を伺いました。
・2/25(日)
まず初めに福島市内にある阿部農園を訪問し、震災後どのようにして家業である梨農園を守り、安全な食べ物を提供するために努力してきたのかを伺いました。その後、飯舘村に新しくできた“までい館”(道の駅)を経由して南相馬市に移動しました。
午後からは、南相馬市から浪江町に移動し、浪江町在住の方の案内で避難指示解除された地域のまち歩きをしました。再び南相馬市に戻り、デイさぽーとぴーなっつの青田氏に福祉の観点から見た防災・減災、そして当時の状況などについてお話を伺いました。
・2/26(月)
一般社団法人いちばん星の星氏に南相馬市鹿島区内を案内していただき、震災当時の様子や現在の復興に関する工事の状況などを伺いました。その後、小高区に移動し、避難指示解除を迎える小高区に人が暮らすために障害となる課題が仮に100あるとするならば、それらを解決するビジネスも100件創出する、地域のフラッグシップカンパニーを目指そうと創設された(株)小高ワーカーズベースの和田氏に、立ち上げに至った経緯や現在の取り組みなどについてお話を伺い、実際の取組現場を見学させていただきました。また、南相馬市社会福祉協議会の佐藤課長からも、現状の課題や取組についてお話を伺いました。
宿に戻ってからは、再び一般社団法人いちばん星の星氏から、経営する農家民泊いちばん星を始めるまでの経緯や、公務員として避難所運営に従事していた頃の経験について語っていただきました。
・2/27(火)
午前中は、南相馬観光協会の観光ボランティアガイドの案内で、大悲山の石仏など、歴史豊かな南相馬の文化に触れると共に、震災の爪痕が色濃く残る小高区沿岸地域を案内して頂きました。午後からは、小高区で開催されている高齢者のふれあいサロンに訪問しました。学生達が歌とダンス、ジェスチャーかるたを行った後、グループに分かれてお茶を飲みながら、参加している高齢者の皆さんと交流しました。ぜひ、同施設内で開催されているデイサービスにも顔を出してほしいという依頼を受けたので、デイサービスにも訪問し、学生達が歌とダンス、ジェスチャーかるたを行って交流しました。
その後は、国道6号線を南下しながら郡山市に移動しました。車窓の風景とバスの運転手さんの経験談に学生達は衝撃を受けていました。郡山市では、(毎日ふりかえりは行っていましたが)この4日間でたくさんのお話を聴かせていただいたその想いをしっかりと受け止めるためのふりかえりをじっくりと行って、夕食と入浴休憩を取った後、21時に京都に向けて出発しました。ふりかえりでは、それぞれの学生が受けた衝撃、考え悩んだことなどについて自分の言葉で語っていました。
・2/28(水)
朝、7:30頃京都に到着し、解散しました。
このスタディツアーには定員15名を超える多数の応募があり、全員に参加してもらえなかったのが残念ですが、学内で報告会を実施し、出来るだけたくさんの人達と今回の経験で学んだことを共有する予定です。日程等、詳細が決まりましたらご案内いたしますので、ぜひ、ご参加ください。

NPO法人うつくしまブランチの人達からお話を伺っている様子

地元の方から浪江町の請戸漁港を案内していてもらっている様子

阿部農園を案内していただいている時の様子

デイさぽーとぴーなっつで話を聞いている時の様子

南相馬市内の小高区を案内していただいているところ

高齢者とのふれあいサロンでジェスチャーかるたを行っているところ

防災センターを見学しているところ