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2021.03.17

【農学部】SDGs活動支援補助金に農学部研究室の取組が2件採択!

滋賀県がSDGsの普及促進や達成に向けた滋賀県内大学の取り組みに対して補助を行う「滋賀県内大学学生等SDGs活動支援補助金」
に、龍谷大学農学部から、植物栄養学研究室(資源生物科学科:玉井研究室)と環境生理学研究室(植物生命科学科:古本研究室)の取り組みが2020年度の補助金に採択され、実施してきました。
これらの取組が、滋賀県内大学が連携する「環びわ湖・大学SDGsマップ2020」にも紹介されています(以下URL参照)。

本補助金は2018年度から実施されていますが、龍谷大学からは3年連続で農学部研究室の取組が採択されています。

補助金に採択された植物栄養学研究室(資源生物科学科:玉井研究室)と環境生理学研究室(植物生命科学科:古本研究室)の取組みの概要は以下のとおり:

〇植物栄養学研究室(資源生物科学科:玉井研究室)

事業名:「姉川クラゲ」栽培法の確立
概要:陸棲藍藻類の一種イシクラゲは、かつて滋賀県の姉川流域で食用とされ、「姉川クラゲ」と呼ばれていました。この食文化を復活させるために、「姉川クラゲ」の栽培法を確立し、衛生的な「姉川クラゲ」を安定して生産・供給することを目的として活動しています。主に、多賀町栗栖地区の環境に注目し、地元の方々恩協力を得て、多賀町栗栖地区の耕作放棄地で試験栽培を実施。  

学生代表者コメント:
今回、補助金に採択されたことで、イシクラゲの栽培の取り組みの幅が広がりました。実験を重ねる中で、イシクラゲの栽培において温度管理が重要であることが明らかとなりました。コロナ禍の影響を受け、学会などでの発表は出来ませんでしたが、今後、イシクラゲの栽培法を普及させるにあたり、栽培施設や栽培時期を含めた計画に重要な情報を提供するものになると思います。また、イシクラゲの香気性成分の検出法を確立したことにより、栽培法と匂いの関係について研究できる基盤ができたと考えています。また、衛生的で質の高いイシクラゲ(姉川クラゲ)の安定生産に向けて大きな前進をもたらしたと思います。今後、この取り組みを元に、広く一般に栽培法を普及させることで、地域資源の再発見を促し、滋賀県の環境保全と農業振興を両立させようという気運を醸成させることにつながればうれしいです。(植物栄養学研究室、 修士2年次生 水嶋さん)

〇環境生理学研究室(植物生命科学科:古本研究室)

事業名:養蜂管理上の難題である寄生ダニの早期検出技術の開発
概要:養蜂管理において使用する農薬量を低滅する畜産管理方法の確立を目指す取り組み。環境負荷を下げる効果があり、薬剤耐性ダニなどの発生を抑制できることから、SDGsの「12:つくる責任、つかう責任」の達成に繋がります。養蜂管理を簡易にする技術開発ができれば、ミツバチを介した送粉システムを利用する生態系サービスにも寄与でき、「15:陸の豊かさも守ろう」の達成に大きく貢献できるものです。

学生代表者コメント:
この取り組みがSDGs補助金として採択されて大変うれしく思います。養蜂技術の中でも適切に寄生ダニを管理することは重要な管理項目ですが、研究を続ける中で、早期検出技術の開発のために、環境 DNA 検出技術を適用し、ダニの存在を検知することができるようになりました。
今後、この技術の再現性や簡便性を検討し、現場の養蜂場で利用できるように改良する必要があると考えています。新しく開発した「ダニの検出技術」を広く広めるにはまだ至っていませんが、継続して取り組むことでSDGsの達成に貢献できればと思います。(環境生理学研究室 修士1年次生 田仲さん)


参考:「環びわ湖・大学SDGsマップ2020」 ←クリックください。

過去に採択されたSDGs活動支援補助金の取組

2018年度
水田の高度利用と付加価値を意識した地域特産農作物生産へのチャレンジ(農学部資源生物科学科 大門ゼミ)

2019年度
混播栽培による化学肥料削減型のコムギ生産の可能性    (農学部資源生物科学科 大門研究室)
琵琶湖水草堆肥の農学的評価とその使用法に関する研究    (農学部資源生物科学科 玉井研究室)

農学部では、社会に出た学生がSDGs達成を意識した活動を地域や企業等で取り組むことにつながるよう、今後もこうした活動の支援を行っていきます。