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2021.03.30

龍谷大学短期大学部創設70周年における学長メッセージ

 

70th Anniversary

龍谷大学短期大学部

 

 

龍谷大学短期大学部創設70周年によせて

    

龍谷大学短期大学部

学長 入澤 崇

 

 龍谷大学短期大学部の歴史は、1950(昭和25)年に短期大学部仏教学科(後に仏教科へ改称)が設置された時に遡ります。2020(令和2)年度、龍谷大学短期大学部は創設70周年を迎えました。短期大学部学長として、大変嬉しく存じますとともに、学内外のみなさま方に支えられ70年の歴史を刻むことができたことに、心より感謝申し上げます。

 私にとりまして短期大学部というのは特別な思い入れがございます。と言いますのも、私が非常勤講師として初めて教壇に立ったのは短期大学部の仏教科でした。また文学部仏教学科の専任として採用されてからは、短期大学部から編入してくる学生を数多く指導する機会に恵まれました。アットホームな短期大学部で「学ぶ喜び」を体得した編入生が毎年意欲的な卒業論文を書き上げ、「短大からの編入生、恐るべし」の空気が文学部内に漂ったこともありました。それ故、短期大学部仏教科が2005年に廃止となったときはさすがに寂しい思いをもちました。

 短期大学部70年の歴史は、決して平坦な道のりばかりではありませんでした。しかし、2011年度にはこども教育学科の新設、同時に社会福祉科の社会福祉学科への改称というように、短期大学部は常に大きな変革の中で未来を担う人財の育成に取り組んでまいりました。

 このことは、短期大学部の主体的な教学改革への取り組みという側面と、短期大学部を取り巻く社会の流れがめまぐるしく変わる中で、試行錯誤を繰り返しながら進まざるをえなかったといえる側面があったのではと思われます。

 ただ、短期大学部はそのような紆余曲折の中で辿りついた結論を決して否定的に捉えることなく、むしろ次の新たな展開につなげようとする前向きな取り組みを進める中で、歩み続けてまいりました。

 本学ではこれまでも、長期計画を策定し事業の確実な推進を目指してきましたが、現在進行中の新たな長期計画は、2020年度から龍谷大学基本構想400(略称:構想400)として、2039年の完遂を目指しスタートを切りました。「構想400」で基調としたのは、創立380周年の基本コンセプトとして掲げた行動哲学「自省利他」です。考えてみますと、私がこの行動哲学に込めた思いは、1950年の短期大学部設立の際にすでに内包されており、70年の時を経て、「構想400」の礎となったのかもしれません。

 「構想400」を実行していく中で、短期大学部が積み重ねてきた教学展開がさらに発展し、龍谷大学設立400周年を迎えた際には、人々の幸福に尽し、世界の平和に貢献できるような人財を社会へ輩出していることを大いに期待しています。

 最後になりましたが、多くの方々のご縁に支えられ、今そのような思いを抱かせていただける短期大学部であることに、改めて感謝申し上げますとともに、今後とも引き続き、ご指導ご鞭撻を賜りますよう、重ねてお願い申し上げます。

合 掌