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2021.06.04

図書館を探検する―コミュニティマネジメント学科1回生入門ゼミの図書館オリエンテーション―

図書館探検ツアー はじめはカウンターで指令書を受け取ります。


 社会学部コミュニティマネジメント(CM)学科の1回生は、大学での学びや生活に必要な自主性・積極性を養うため、全員が「入門ゼミ」を受講します。5月から6月にかけて入門ゼミでは、大学生の学びに必須の図書館の利用方法を学んでもらうため、「図書館オリエンテーション」を実施しました。これは受身に話を聞くのではなく、学生たちがグループを組んで図書館内を巡り、与えられた「タスク」をこなしながら図書館の利用方法を学ぶ、「探検ツアー」として新たに構成されたものです。


館内を回り、図書などの資料を探します。ここでは指定された日付の新聞記事を探しています。


 これまでも入門ゼミでは、学生の図書館利用を促進するため図書館スタッフによる館内案内や検索サービスの使い方講習などの「図書館オリエンテーション」を実施してきました。

 ところが、昨年度は新型コロナウィルス拡大により、図書館オリエンテーションの実施は後期にずれ込んでしまいました。今年度も感染防止のために少人数でしか館内案内を行えないため、CM学科入門ゼミ全クラスの図書館オリエンテーション完了が遅くなることが見込まれました。1回生に図書館を積極的に利用してもらう上で、この遅延は大きな障害となります。また、蔵書検索をはじめ、図書館の多彩で便利なサービスの利用方法を、より効果的、効率的に習得してもらう必要性も認識されていました。


専門・学術誌の記事をあらかじめ検索したうえで、実際の記事を探しに来ました。


見つけ出した本を借り出すのもタスクの1つです。


 そのため、図書館スタッフと入門ゼミ担当者及びCM学科の実習助手が連携して、学生たちの能動的な学修を促すあらたな図書館オリエンテーションの方法として、「図書館ツアー」を企画しました。

 図書館ツアーでは、4-5人の学生グループを組ませ、事前に図書館の利用方法を動画で学んでもらい、予約した時間に図書館のカウンターに行き「指令書」を受け取ります。「指令書」には、館内の指定場所で情報を探す、検索サービスを使って図書を見つける、資料のコピーをとる、図書を借出すといったさまざまな「タスク」が書かれています。学生たちは、グループで協力しながらこれらのタスクをこなしていき、図書館の利用方法を学んでいきます。入門ゼミでは、大学でともに学ぶ仲間をつくりお互いが刺激し合える場を創り上げることも大切な目標となっており、こうした共同作業を通じてチームで働くスキルも磨きます。


 グループ内での会話の抑制や身体的距離の確保など学生の感染防止策を講じたうえで、図書館探検ツアーは5月初旬から6月初旬までの間に行われました。 

 参加した学生からは、「思ったより広かった」、「図書館の内装や設備、システムについて知ることができてよかった」、「自習に適した様々な設備を実際に目で見て改めてすごいと感じた」などの感想が出されました。その一方で「資料が見つからなくて時間がかかった」、「タスクが多くて難しかったので減らしてほしい」といった意見もあり、図書館運営や来年度以降の図書館オリエンテーションの進め方に反映させていきたいと考えています。


ツアーを終了した坂本ゼミの4人。おつかれさまでした。


 新型コロナウィルス感染症の拡大は、大学での学びのあり方を大きく変えています。これまでのやり方が不可能になった活動もある反面、これを機会により能動的な学びの機会を作り上げる良い機会でもあります。これからもCM学科では、これまでのやり方に固執するのではなく、柔軟な発想と関係者の連携によって、機動的によりよい学びの機会を創り出していきます。